フェラーリF1、テクニカルディレクター離脱に伴う新技術体制をサマーブレイク後に発表へ
フェラーリのチーム代表フレデリック・バスールは、シャシー担当テクニカルディレクターを務めたエンリコ・カルディレがアストンマーティンに移籍したことに伴い、F1サマーブレイク後にチームの新しい技術体制を発表する予定だと語った。 フェラーリの元シャシー担当テクニカルディレクター エンリコ・カルディレ カルディレのフェラーリ離脱については数カ月にわたって憶測が飛び交っていたが、イギリスGP後に発表された。この時、フェラーリは、暫定的な措置として、シャシー部門をチーム代表フレデリック・バスールが監督することを明らかにした。 メルセデスの元パフォーマンスディレクターで、10月にシャシーパフォーマンスエンジニアリングの責任者としてチームに加入するロイック・セラが、カルディレが去った後のポジションを埋める可能性があると考えられている。 「サマーブレイク後に新体制を発表する予定だ」と、バスールはハンガリーで語った。 「我々にとって劇的な事件などではない。結局のところ、このプロジェクトには200人以上の人々が関わっており、もうひとつのプロジェクトには300人以上の人々が関わっている。たったひとりの問題ではないのだ」 バスールは、個人の貢献よりもチームワークを重視するという、彼が長年抱いている理念について繰り返し語った。 「私は常に、個人よりも集団の方が重要だと説明するよう努めている。それは誰かを採用する時も、失う時も同じだ」 カルディレが離脱した時期は、フェラーリのパフォーマンスが低迷した時期と重なっていた。シーズン前半終盤には、F1のトップ集団の差が縮まり続けていったが、そのなかでフェラーリは後退し、マクラーレンとメルセデス相手に苦しい戦いを強いられた。しかしバスール代表は、チームの中核となる強さに対する自信を失っていない。 「我々は厳しいときでもチームとして取り組む。それを証明したと思う」とバスールは言う。 「繰り返すが、私はひとつの出来事に注目したくはない。12カ月で見れば、優勝者との差を3分の2に縮めている」 「それはファクトリーで行われた作業のおかげでもある。私は彼らに多大な信頼を寄せているのだ」 「もちろん努力を継続しなければならないし、結果には満足していない。それは誤解のないようにしたい」 「誰かから20秒遅れるのはうれしいことではないが、昨年は誰かから65秒遅れでフィニッシュしていた」 [オートスポーツweb 2024年08月04日]