DePIN(分散型物理インフラ・ネットワーク):VCが注目する暗号資産の最新分野は人気に相応した成果を作れるのか?
DePINとは?
DePINプロジェクトはブロックチェーンを基盤として、物理的なハードウェアインフラを分散運用する。多くの場合、トークン報酬システムを利用して、ユーザーにネットワークの構築を支援するインセンティブを与えている。 DePINは、ワイヤレス接続、データ収集、コンピューティング、データストレージといった幅広い分野をカバーしている。 従来、ワイヤレスネットワークのようなインフラは完全に中央集権化され、AT&T、ドイツテレコム、チャイナ・モバイルのような巨大企業が電話網とその通信網を完全にコントロールしている。彼らの顧客はサービスを利用するために料金を支払い、ユーザーができることは限られている。 一方、ヘリウムのDePINネットワークは分散型であり、一般市民がホットスポットを設置し、ワイヤレスネットワークの運営を支援することでHNTトークンを報酬といsて得ることができる。他のDePINプロジェクトも同様のコミュニティ主導型システムを持っている。 Crypto.comの調査によると、すべてのDePINトークンの時価総額は2月時点で250億ドルを超えている。コンピューティング、ストレージ、AI(人工知能)がその大半を占めている。 カンバーランド・ラボ(Cumberland Labs)のDeFi(分散型金融)アナリスト、クリストファー・ニューハウス(Christopher Newhouse)氏によると、これは注目すべき金額だが、個人投資家の資金が殺到して膨れ上がったものではないという。 DePINは今のところ、大規模な機関投資家やVCの遊び場になっているとニューハウス氏は述べ、「多くの人が注目する前に、DePIN関連トークンを買い集める良い機会かもしれない」と続けた。 ビットコイン(BTC)が史上最高値を更新し、ミームコインも高騰するなど、今、個人投資家の注意を集めるものは数多い。 「人気コインに対する熱狂は、まさに個人投資家が主導している」とニューハウス氏。それに比べると、DePINトークンは個人投資家向けの取引所では広く販売されていないため、購入することは難しいかもしれない。 ニューハウス氏は、Nosana(NOS)やレンダー(RNDR)など、流動性の高いDePINトークンをいくつか検討していると述べた。「しかし、io.netのような最も興味深いプロジェクトのいくつかは、まだトークンすらローンチしていない」と指摘した。