DePIN(分散型物理インフラ・ネットワーク):VCが注目する暗号資産の最新分野は人気に相応した成果を作れるのか?
ソラナの役割
レンダー、io.net、Nosanaは分散型コンピューティングネットワーク、つまり人々がコンピューティングリソースを提供し、他の人々がそれを利用できるプラットフォームを運営しているが、これらはすべてソラナ(Solana)ブロックチェーンの上に構築されている。 ソラナ財団によれば、約20のDePINプロジェクトが存在しているという。最も有名なものの1つであるヘリウム(HNT)は昨年、独自ブロックチェーンを放棄し、ソラーナを採用した(ヘリウムのブログによれば、ソラナは過去にサービス障害に苦しんできたが、それでもヘリウム独自のブロックチェーンよりも信頼性が高く安定している)。 ファンドストラット(FundStrat)のデジタル資産戦略の責任者、ショーン・ファレル(Sean Farrell)氏は、ソラナなら開発が容易なため、多くが利用していると述べた。 「これらのDePINプロジェクトの多くは、普及していない高スループットのチェーン上で開発するか、独自チェーンを開発する必要があっただろう。ソラナが確かな開発場所として登場したことで、インフラ問題は解決された」 ソラナがイーサリアムのような他のレイヤー1ブロックチェーンと比較して持つ重要な強みの1つは、より効率的なレイヤー2ブロックチェーンにトランザクションを渡す必要がなく、比較的安価に大量のトランザクションを処理できる能力を持っていることだ。 イーサリアムでのトランザクションは高価で低速なことが知られ、そのためにイーサリアムエコシステムには多くのレイヤー2が存在する。ソラナは別の道を選んだ。 ハイブマッパー(Hivemapper)は、ネイティブトークンHONEYで貢献者に報酬を与える分散型マッピングネットワークで、ソラナ上に構築されている。共同設立者のアリエル・サイドマン(Ariel Seidman)氏によると、ハイブマッパーがソラナを選んだ理由は3つある。取引手数料の安さ、使いやすさ、エコシステムのクオリティだ。 「レイヤー2上に構築され、イーサリアムメインネットや他のレイヤー2上のアプリとやりとりするための相互運用ツールが必要になることとは対照的に、DePINトークンはソラナ上のDeFiアプリですぐに使えるようになる」とファレル氏は語り、次のように続けた。 「ヘリウム・モバイルは、ネットワークの両サイドを効果的に開発する方法を実証したと思う。需給と供給、それがヘリウムモバイルが開発した独自レイヤー1ブロックチェーンに欠けていたと考えている。これは、他のプロジェクトが参考にできる良いPoC(概念実証)だ」