「知らないなら“免許返納”を…」 道路にある「謎の斜線ゾーン」どんな意味? 停車したら違反じゃないの? 元警察官が解説
「ここに停めるドライバー多すぎ」SNS上ではあきれる声も…
消防署や警察署の出入口付近には、道路上に斜線の入った長方形の道路標示があります。 【画像】「えっ…」もしかして知らない? 道路に「★マーク」!その"ルール"を画像で見る(30枚) たびたび見られるこの「斜線ゾーン」ですが、一体どのような意味があるのでしょうか。
道路上にはセンターラインや停止線、安全地帯を示す長方形など、さまざまな道路標示があります。 たとえば「ひし形マーク」は、その先に横断歩道または自転車横断帯があることを示す道路標示で、ドライバーに歩行者や自転車への注意喚起をうながすものです。 運転中は道路標識に加え、この道路標示をしっかり確認すると事故や交通違反の防止に役立ちます。 特に消防署や警察署の出入口付近で見られる、白線の長方形に斜線が入ったようなデザインの道路標示も非常に重要なものですが、一体どのような意味を持っているのでしょうか。 実はこの道路標示は「停止禁止部分」を意味し、クルマやバイクなどの車両が停止してはいけない場所をあらわしています。 なお、警察庁が公表している「交通規制基準」によると、原則として次の条件に該当する道路に停止禁止部分の標示が設置されます。 1 緊急自動車の出入口付近またはバスターミナルの出入口付近の道路で、信号待ち車列等により、緊急自動車の出動等や路線バスの正常な運行に支障がある道路の部分 2 バス停留所付近での路線バスの円滑な運行を確保するため、特に必要な部分 3 交通整理のおこなわれていない交差点で、滞留車両による交通障害のため交差道路の安全で円滑な交通に著しい支障がある交差点内の部分 4 滞留車両が踏切まで及ぶため踏切付近の安全空間を確保するなど、特に必要があると認める道路の部分 1は主に消防署や警察署などの出入口付近を停止禁止にすることで、消防車や救急車、パトカーといった緊急自動車がスムーズに出動できるようにする仕組みです。 また2に関してはバス停近くの道路に停止禁止部分を設けてスペースを空け、路線バスが発進する際に他の車線へ合流しやすくするものです。 3は信号機のない交差点などで交差点内に車両を滞留させないため。 また4は車両が踏切内に進入して列車と接触しないよう、それぞれ停止禁止部分の標示を設置するものです。