夏井いつきさんが教える、俳句を始めるのに必要な「三種の神器」
「三種の神器」は、すぐにそろえられる
夏:俳句を始めようとする人は、モノを作るわけだから、道具が必要よね。俳句は、もっとも少ない道具で始められると私は思っていますが、まず必要なものは......。 K:(ゴクリ......) 夏:「ペン」です! K:ひょ!? ペ、ペンですか......。 夏:そうよ。まぁ、ペンでも鉛筆でも、書けるものなら何でもOK。 K:それなら、今、手に持っています。 夏:よし! では、次。「三種の神器」の二つ目は......。 K:(な、何だろう......) 夏:「メモ用紙」です! 立派なものでなくても、広告の裏紙をクリップで留めたもので十分よ。 K:メ、メモ用紙ですか......。またもや簡単に用意できそうです。 夏:よし! そして、「三種の神器」の最後は......。 K:(ドキドキ......) 夏:この本『夏井いつきの世界一わかりやすい俳句の授業』です! K:な、なんと! すぐに手に入るものばかりですね。実質、かかるお金は、この本の代金だけ(笑)。 夏:そうね(笑)。実は、三つ目は「俳号」なんだけど、詳しくは後にまわして、それくらい気軽に始めてほしいんです。よく入門書には、「俳句を始める前には歳時記が必須」なんて書いてあるけど、この授業を受けて「続けられそう」と確信が持ててからで大丈夫よ。 K:なんだ、冗談だったんですか(笑)。ちなみに、歳時記というのは......? 夏:あっ、ごめんね。Kさんは見たことがないかな。歳時記っていうのは、俳句の季語を集めて分類・整理して、解説や例句なんかを載せた本のこと。後で詳しく説明すると思うので、ここでは「ふーん。歳時記っていうものがあるんだな」という程度でOKです。 K:わかりました。(歳時記......メモメモ) 【夏井いつき(なつい・いつき)】 俳人。1957年、愛媛県生まれ。中学校国語教諭を経て俳人に。俳句集団「いつき組」組長。創作執筆に加え、句会ライブなど俳句の種まき活動を積極的に行なう。テレビ番組「プレバト!!」(MBS/TBS系)で人気を博す。
夏井いつき(俳人)