【自民総裁選】候補者表す「暗号」が──裏に“脱派閥”、決選投票にらんだ作戦か 三つ巴の戦いに?…議員票獲得へ「籠城」も
■「5123」「148」「378」の意味
藤井貴彦キャスター 「自民党内では今、『5123』『148』『378』という暗号が飛び交っています。表しているのは、それぞれ『こいずみ』『いしば』『(高市)さなえ』という3人の候補です」 加藤清史郎さん(俳優・『news zero』水曜パートナー) 「名前を数字にする遊びや文字遊びもするので面白いと思いますが、一体なぜこの暗号が出たのでしょうか?」
■総裁選、決選投票のルールは?
小栗泉・日本テレビ解説委員長 「総裁選の決選投票に向けた作戦だということです。総裁選は、国会議員票と党員・党友票(ともに368票)の過半数を獲得した人が当選となります。ただ過半数を獲得できた人がいなかった場合には、上位2人での決選投票が行われます」 「その間、議員たちは会場の指定された席で待機しないといけないルールになっているため、各陣営がどちらに投票するのか相談するチャンスがありません」 「特に今回は候補者が乱立したこともあって接戦となり、誰が決選投票に残るか分からない状況です。事前に投票先を絞れないので、みなさん困っています」
■現実には「権力闘争」の世界か
小栗委員長 「ある自民党議員は、『アプリでグループを作ってそこに暗号を使い、誰に投票するか送ることを検討している。おじさんだと打ち間違えることがあるから若手が代わりに送る』と言います」 「別の議員は『決選投票に進んだ2人の候補者の演説も検討されている。演説があれば、その間に各陣営のメールが飛びまくるんだろうね』と話していました」 藤井キャスター 「暗号にせず、それぞれの名前でやり取りをしたらダメなのでしょうか?」 小栗委員長 「ダメではなく、それでもいいのではと思うのですが、ある関係者は『陣営の人しか中身が分からないようにするため』と語ります」 「今回の総裁選では『脱派閥』がテーマなので、派閥などが指示を出すこと自体が批判を受ける可能性があり、より慎重になっている面もあるようです。ただ脱派閥とは言え、やはり現実には数の力がものを言う権力闘争の世界だ、という声も聞かれます」 「決選投票に残れなかった陣営などが、最後誰に投票するのか。まとまった形で投票した候補者が当選すれば恩を売る形になり、その後の人事などで有利に働くかもしれませんし、その陣営のリーダーは“キングメーカー”として今後発言力を増せるかもしれません」