16年間売れないドームの命名権「もう値引きできない…」 長野県「問い合わせはある」 半額→7割引のまま再募集
買い手付かない松本市の「やまびこドーム」の命名権
「もう、まけません」―。長野県は2008年に希望額1千万円で命名権(ネーミングライツ)の募集を始めて以来、買い手がつかない松本平広域公園内のやまびこドーム(松本市)を巡り、年額300万円で再び募集を始めた。来年10月以降の名称使用に向け来年1月10日まで募る。 【写真】イベントでにぎわう「やまびこドーム」の内部
昨年11月、当初比半額の年500万円に見直したものの引き合いがなく、今年6月に300万円にさらに「値引き」。来春からの命名権として8月下旬まで募集し、問い合わせはあったものの契約に至らなかった。今回は300万円が妥当として据え置くことにした。県財産活用課は「条件が浸透すれば関心を持ってもらえる可能性がある。粘り強く募集する」と説明する。
命名権契約の条件は新名称に「やまびこドーム」を入れることなど。来年10月以降、5年間の使用を想定する。やまびこドームはテニスコートやサッカーコートを備え、23年の利用者は11万6千人余。
県が命名権を導入している施設は現在9カ所。長野市のホクト文化ホール(県民文化会館)は年間2千万円、松本市のキッセイ文化ホール(県松本文化会館)は同1500万円で契約を交わしている。