今年の日本オープンは選手たちも驚くほどラフが深い!? なぜ異様に難しくなったのか、関係者に聞いた
今日から埼玉県の東京ゴルフ俱楽部で開催している日本オープン(7251Y・P70)。参加する選手が口を揃えて言うのが「ラフがヤバい、深すぎる」ということ。ヤバいとは言ってもどれくらい? なんでそんなに深いの? 東京ゴルフ倶楽部理事・グリーン委員長の志村和也氏に話を聞いた。 注目のアマチュア、松山茉生選手のドライバー正面連続写真(撮影/岡沢裕行)
通常時はフェアウェイ部分の芝を伸ばしてラフにしています
プロアマ、練習日と多くの選手のコースに対するコメントを聞いたが、ラフに触れなかった選手は1人もいなかった。それもそのはず、実際にコースを見てみると本来ファーストカットがあるだろう場所にもしっかりと長いラフが生えている。
「この日本オープンに向けて、約3カ月前からラフを伸ばし始めました。だいたい100~150ミリ程度にする予定でしたが、雨の影響で機械を入れられなかったこと、フェアウェイとグリーンの管理に力を入れていたこともあって当初の想定よりも長くなっています」(志村氏・以下同)
「また、みなさんが難しいと言うのは、フェアウェイ両サイドの芝を伸ばしてラフにして、フェアウェイ自体の幅を狭くしていることにあると思います。だいたいティーングエリアから300ヤード前後の幅を狭くしてあって、飛ばすだけでは勝てないようなセッティングにしてあります。ちなみにこのフェアウェイの芝、ラフよりも栄養がよくまわっていて生育がよく、計算以上に伸びてしまいました。 先週、キャディさんに集まってもらって、通常営業時のロストボールを探してもらったんですが、だいたい110個見つかりました。今大会では、300ヤード地点とグリーン手前にスポッターさん(フォアキャディ)を置いていますが、もしいなかったら探すのは不可能に近いでしょうね」 また、プロアマでは池田勇太、練習ラウンドでは中野麟太朗らの組についたというキャディ歴13年の女性も「この13年で一番ラフが育っています。長靴が少し見えるくらいの長さなので20センチくらいかな。その長さのラフが寝ていたり立っていたり渦を巻いていたりするのでかなり難しいと思います。練ランでは3人(中野麟太朗、竹原圭吾、佐藤快斗)とも難しいラフのところは何度も練習していましたが、グリーンには届いていなかったですね」と話す。さらに、ラフの状況は1ホール1ホール左右によっても状況が違うというのだから選手が揃って“ラフが難しい”というのも納得だ。