ここ3年で世界屈指の強豪国となったドイツ、主将のデニス・シュルーダーが示す代表への愛着「40歳までプレーすることが目標」
「チームはみんなエゴがなく、勝つことだけを考えていた」
男子ドイツ代表は3位決定戦でセルビアに敗れ、惜しくもパリオリンピックでメダルを逃した。それでも、ユーロバスケット2022で3位、ワールドカップ2023では優勝と、3大会連続で上位進出を果たしている。 世界の強豪国としての地位を確立したドイツのエースを担うのは、キャプテンのデニス・シュルーダーだ。パリ五輪でも全6試合に出場し平均31.4分のプレータイムで17.2得点、7.5アシストを記録。レブロン・ジェームズ、ステフィン・カリー、ビクター・ウェンバニャマ、ニコラ・ヨキッチといったNBA屈指のスター選手と共に、オールスター5に選出されている。 『FIBA.COM』の取材に対し、シュルーダーはここ3年におけるドイツ代表の躍進への手応えを以下のように語る。「この3年間、これまでのキャリアでは経験したことのないバスケットボールをプレーしていた。チームはみんなエゴがなく、勝つことだけを考えていた。素晴らしい人柄で、IQが高く、みんな優れた能力の持ち主だ」 そして、「この3年間、コーチは僕をキャプテンにしてくれた」と自身に全幅の信頼を寄せてくれたことへの感謝を強調した。「これは最大の栄誉だ。そして僕たちはドイツが世界屈指の強豪であることを証明した。2つのメダルを獲得し、昨年はワールドカップのタイトルを取った。今回はもっと成果を挙げたかったけど、人生は時に望むものを手に入れられないこともある」 そして、現在30歳のシュルーダーだが、「40歳までプレーすることが目標だ」と代表続行を表明しつつ、ドイツ代表の未来は明るいと続けた。「今の代表メンバーもみんな戻ってきてくれたらいいね。僕が40歳、他の選手たちが37歳、38歳までプレーすれば、特別なことが達成できるよ」 今後はNBAの新シーズンに向けて準備をしていくことになる。シュルーダーは昨シーズンの途中にトレードでネッツに加入した。新シーズンが現行の契約最終年となる中、『ANDSCAPE.COM』の取材に対して以下のようにコメントしている。「ネッツに長期に渡っていたい。契約がうまくまとまることを望んでいる。若い選手たちにどうプレーするべきかを示すベテランになりたい。NBAでは個人プレーが多いことは理解している。でも、アトランタにいた時のように誰が得点するのか気にせず、勝つことだけを考えるチームを作りたい」 ドイツ代表で優れたリーダーシップを発揮したシュルーダーがNBAでも統率力を発揮できるのか。新シーズンのパフォーマンスに注目が集まる。
バスケット・カウント編集部