12本のシリンダーが背中で爆裂! 1000馬力オーバーの新型ランボルギーニ「レヴエルト」を富士で試す【試乗レビュー】
ランボルギーニの新型フラグシップモデル「レヴエルト」を富士スピードウェイで試乗した。最高出力1015PS! V12エンジン+3モーターが生み出すスーパースポーツの実力や如何に。 【写真】新型ランボルギーニ「レヴエルト」の詳細を見る!(全31枚)
剥き出しのV12気筒エンジン
ランボルギーニ初の量産電動モデルとして登場したフラッグシップ・スーパースポーツ「レヴエルト」。V12エンジン+3モーターのPHEV(ランボではHPEV=ハイパフォーマンスEVと呼ぶ)システムによって、最高出力は1000PSの大台を突破する1015PSを誇っている。そんなスーパーマシンを富士スピードウェイで試す機会が訪れた。その模様をリポートする。 サーキットに到着した我々を待っていたのは、オレンジ2台、グレー2台、ダークカーキ、ホワイト各1台の合計6台のレヴエルトだ。1台約6500万円なので、これだけで約4億円(!)が並んでいることになる。個性的なY字型ライトシグネチャー、垂直に開くシザースドア、剥き出しのV12気筒エンジンなどは昨年の発表会で見た通りなのだが、ピットレーンにズラリ並ぶその姿はただならぬ雰囲気を醸し出していて、迫力満点だ。 パワートレインの主役は、1963年の350GT以来ランボのフラッグシップが採用し続けてきたV12エンジンで、レヴエルトが搭載する排気量6.5Lの新型L545自然吸気エンジンは最高出力825PS/9250rpm、最大トルク725Nm/6750rpmを発生。歴代12気筒エンジン中最強であり、しかも重量は先代アヴェンタドールのものより17kgも軽い218kgに抑えられている。 ハイブリッドを司るモーターは、フロントアクスル左右に、駆動、トルクベクタリング、回生ブレーキの役目をもつ150PS/350Nmのものを2基搭載。エンジン後方にも駆動、スターター、ジェネレーターを兼ねる150PS/150Nmのものを1基搭載する3モーター式だ。 アヴェンタドールのシングルクラッチから湿式デュアルクラッチに進化した8速DCTは、後部のモーターの下側に横向きに搭載。これによって空いたセンタートンネル部分に容量3.8kWhのリチウムイオンバッテリーを収めている。完全EVモード時には、3つのモーターだけで前進、後進ができる。 システム最高出力1015PSが実現するそのパフォーマンスは、0-100km/h加速2.5秒、0-200km/h加速7秒以内、最高速度350km/h以上という圧倒的なもの。ワクワクする気持ちを抑えながら、まずはドライバーズミーティングに参加した。試乗は、先導車のウラカンSTOに続いて後方に2台のレヴエルトがフルコース3週を2回。1回目と2回目で前後のドライバーが入れ替わる(公平を期すため)。 ドライビングモードの組み合わせは全13種類もあるけれども、ピットスタート時は「CITTA(チッタ=シティ)」、本コースに出たところで「STRADA」、ヘアピンを過ぎたあたりで「SPORT」、最終コーナーを過ぎてストレートに入ったところで「SPORT」+「PERFORMANCE」または「CORSA」で、最後の1週はクールダウンのため「RECHARGE」モードで走れ、という指示だった。