小池知事定例会見6月1日(全文1)議会のチェック機能、情報公開で果たせる
豊洲市場無害化の約束が果せず陳謝したことについて
読売新聞:最後に1点。今日の都議会の所信表明の中で、豊洲市場の汚染状況について、無害化の約束が果たされてないということで陳謝されましたが、この陳謝されたことの、もう一度、あらためてお伺いしたいのと、あと無害化という定義なんですが現在、実際には、環境基準以上のものが地下水から出てるのですが、つまりこれが環境基準以下にならないと、それは約束を果たしたことにならないのか。例えばそれがある程度無害化の、環境基準以下になる方向に持っていけるということが約束になるのか。その辺のお考えを教えてください。 小池:これまでも法的、科学的な分析、そしてまた確認ということが行われてまいりました。それについて専門家会議などは提案として、地上部分のみならず、地下の水の問題ということで、地下水管理システムを構築すべしということで提言を受けてきたということでございます。 一方で、建物について提案があった、有識者会議などで提案があった形には、実際にはなってなかったし、それからそれに対して正しい答弁をしていなかったということですので、市場担当の中で責任を取ってもらって、私自身もそれに対してはお詫びを申し上げたような経緯がございます。 私は前から言ってるように、この世の中、まったくリスクゼロっていうのはありませんよ、ということは申し上げてきて、で、百条委員会で石原慎太郎元知事が証人喚問で、ちょっとハードルが高過ぎたって今になっておっしゃったわけで、ずっこけたんですけれども、でもいずれにしてもやはり、約束した形にはまだ残っているわけですよ。そこはその約束に、東京都として、かなわなかったということに対しては今、私は東京の都知事なのでお詫びをし、そしてまた、業者の方々にもお詫びをし、ということでございます。 結構、私、謝る役が多いんです。防衛大臣のときも謝りました。そうですね、謝ればいいってものではありませんけれども、やはり、1つけじめっていうのかしら、それはつけるべきじゃないかなと。それは自分の時代ではありませんからというのを重ねていったら、誰も責任取らなくなってしまうんじゃないか。そういう意味で、私は真摯に、この議会の所信表明の中に、そのお詫びの言葉を入れるべきだと考えてそのようにさせていただきました。 やはりそこできちんとお詫びをした上で、次に何をするのか。それこそまだ基準が満たされていないところを、現在、休会となっている専門家会議のほうで、その処方箋をお示しいただいたその途中で紛糾してしまったままになっているわけでございます。ですからそこで、きちんと、専門家会議の方々にも句読点というか、丸、そこを付けていただきたいと思っておりますし。また市場プロジェクトチームのほうも、さまざまな案をこれまでも出してこられていますし、かつ持続可能性ということをチェックされている。それらが上がってくるというのが、この6月初めのころだと認識をいたしております。 よって、私は今回、お詫びもさせていただいたということは、これまで、なんかあれは人のせいだよねって言ってるのって、なんか私自身違うなと思っておりますので。で、現在の都知事は私でございますし、そういう問題があるということを承知の上で知事選を戦ってきているので、そこでいったんお詫びをしていく必要があるというふうに思ったところでございます。その上で、各種の総点検をし、そしてどのような方向性をお示しできるのか、ということを今、模索しているところでございます。 読売新聞:幹事社からは以上です。各社お願いします。 【連載】小池知事定例会見(2017年6月1日) 全文2へ続く