獲得した選手たちが1年目から活躍

山崎康晃/Photo by Gettyimages

――初年度の2012年は全員大学生と社会人で、2位三嶋一輝、3位井納翔一が即一軍ローテで活躍しました。2013年は4位の三上朋也が新人でクローザーに抜擢され21セーブ、翌2014年も1位の山崎康晃(※崎は「立」の字)がクローザーとして斉藤明夫さん以来38年ぶりの新人王と、1年目から活躍する選手が続出しましたね。 「これは中畑ですよ。中畑がガマンをして使ったから……まぁ、一軍の戦力がなかったから使わざるを得なかったんだけどね。優勝するようなメンバーの揃ったチームでは、これまた事情が違いますよ。 それでも、あんなにやってくれるとは思わなかった(笑)　三上なんかは性格的な問題で抑えは不向きだと言われていた。それでも抑えを予定していた投手が不調だったからやらざるを得なかったんだ。山崎康晃もドラフトの時点では先発として考えていたけど、キャンプで三上が離脱してね。2014年3位の倉本寿彦も開幕スタメンで100試合は出たかな。 まぁ、3位までに入った選手にはね、仮契約で食事する際に僕らも『即戦力でやってもらうために上位で指名しているんだから、1年目からやってもらわなきゃ困るよ』とはよく言っていたよね(笑)」 ………… 【つづきを読む】「下位指名の成功こそ、スカウト冥利に尽きる」左腕王国を築き上げ、無名の選手が驚異の活躍…横浜DeNA元スカウト部長・吉田孝司氏が明かした「驚きのドラフト戦略」