中日・井上一樹新監督は「イイヤツだが客が呼べない……」幹部が最初に接触していたのは矢野燿大との声
秘密裏にあるOBに接触
中日は10月10日、来シーズンの1軍監督に井上一樹2軍監督(53)が昇格すると発表した。3年連続最下位に沈んだチームを押し上げることができるか、注目を集めている。 【思わず二度見】グラウンドでは絶対に見せない笑顔…根尾昂「本誌へ見せた意外な素顔」写真 10日午前中に名古屋市内で会見を行った井上新監督は「勝つチームに成り上がらないと。愛されるチームにする」と語った。立浪和義前監督(55)時代は時代錯誤と言われかねない指導やブラックジョーク、そしてそれに忖度する首脳陣の言動に引いてしまう若手選手が続出したという。現場がお通夜状態も珍しくなかったが、大島宇一郎オーナー(60)は井上新監督が持つ明るさで「勝てる集団」の構築を求めた。 3年前のオフ、球団は満を持して立浪氏に監督就任を要請、プライベートで問題を抱えているとされ、現場復帰は困難――との見方もあったなかでのミスタードラゴンズの復帰に、名古屋の街は大いに沸いた。 「〝立浪一派〟と呼ばれる落合英二氏(55)を筆頭に、『立浪さんに呼ばれたから』と一肌脱いだ球界OBが続々と入閣しました。ところがこの3年、全く結果が出ないどころか“令和の米騒動”などでチームのイメージは低下しました」(球団OB) 立浪氏を退任させようにも後任監督人事は思うようにいかず、球団は秘密裏にある球団OBに接触していたという。 「在野のOBで監督に据えることができる人材は山本昌(59)、山﨑武司(55)、福留孝介(47)などがいましたが、いずれも多くの仕事を抱えているうえに指導者経験がないため、就任は難しいといわれていた。そこで白羽の矢が立ったのが矢野燿大氏(55)だといいます。 東北福祉大から中日でプロ野球選手としてのキャリアを始め、阪神に移籍すると正捕手として2度のリーグ優勝に貢献。引退後は評論家を経て阪神の指導者として1軍バッテリーコーチ、2軍監督、1軍監督を歴任しています。中日の若手時代に結婚した現夫人は東海地区の出身ですから縁もある。なにより、中日生え抜きOBではない指導者で組閣することで『中日は変わった!』と内外にアピールできるのが最大のメリットでした」(同前) ところが関西に生活基盤を築いている矢野氏からは承諾を得られることができずに断念。井上新監督誕生へとつながったのだという。 ◆OBの懸念 別の球団OBがため息交じりに本音を吐露する。 「一樹はたしかに人格者で、キャラクターも明るく選手に慕われやすい。でも、客が呼べるかと言われたら……(笑)。立浪はチームを勝たせられなかったが、客は呼べた。優しいだけの男がモテないのと一緒で、人格者であることと客入りは別なんだよ。人気球団の監督経験者である矢野だったらまだ話は変わっていたんだが……」 ライバル球団の監督を歴任して一定の成績を残した矢野氏が就任していたら……収益を考えてそんな妄想を続けている球団幹部は未だに多いという。井上監督には、こうした心ない声を結果で吹き飛ばしてほしい。
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