「阪神コーチ陣の弱体化は避けられない。だが…」藤川球児が《実は興味があまりなかった》監督を引き受けた「裏事情」
本当はGMをやりたかった
「特にないです。自然なのかな」 阪神タイガースの新監督に就任が決まった藤川球児(44歳)は15日の会見で決断理由を問われ、そう答えた。 【一覧】プロ野球「最も愛された監督ランキング30」最下位は、まさかの… 阪神は6年連続Aクラスと好調続きで、昨年は日本一も果たした。そんな状況で岡田彰布前監督からバトンを渡される。 藤川は'99年に阪神に入団し「火の玉ストレート」を武器に絶対的なクローザーとして君臨した。米大リーグを経て'20年に現役から退いた後は阪神の球団フロントに加わり、解説者としても評判が高く、虎ファンの期待も膨らんでいる。 「監督の後任候補には鳥谷敬氏の名前が挙がりましたが、本人にその気がなく藤川氏にお願いしたようです。実は、藤川氏は監督よりもGMのような編成の仕事に強い興味を持っていた。そんな裏方として活動したい藤川氏にも断られる懸念がありました」(阪神担当記者) それが今回、すんなりと監督要請を引き受けたのはなぜか?
就任のために行われた「お膳立て」
「現場での指揮だけでなく、人事や編成まで任される全権監督に近い条件だったのではないでしょうか。藤川がやりやすい環境を約束して、外堀を埋めたのなら合点がいきます」(球団OB) 藤川はまだ年が若く、人脈は広くない。「岡田監督時代に比べ、コーチ陣が弱体化するのではないか」と不安がる球団関係者も少なくない。 それでも、藤川は自身の未熟さを理解したうえで、阪神を変革しようとしているのではないかと前出の担当記者は語る。 「コーチ陣は不安だが、米大リーグ経験のある藤川氏に期待する声もある。阪神の弱点とされる外国人選手を補強したいのが彼の本心ではないか」 「火の玉」の如く燃え上がる情熱に期待したい。 【こちらも読む】『いま明かされる、阪神・藤川球児新監督の「火の玉ストレート」を生んだ2つの「意外な要因」』 「週刊現代」2024年10月26日・11月2日号より
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