「令和のブラックマンデー」でヒヤッとした”シニア世代”は要注意、60歳以上が「やってはいけない資産運用」の”ヤバい落とし穴”を大公開…!
新NISAが始まった当初は、日本の日経平均株価も米国のS&P500も、右肩上がりにぐいぐい上昇。あれよあれよと日経平均が4万円台をつけ、新NISAで投資を始めた初心者たちに「やっぱり貯蓄より投資が正解!」と、いとも簡単に資産が倍増する幻想を抱かせた。 【写真】年金を「60歳、65歳、70歳、75歳」から「一番お得にもらうテク」…! しかし、投資の世界はそんなに甘いものではない。その後わずか数ヵ月で「令和のブラックマンデー」と名付けられた8月5日の歴史的大暴落が起こり、投資初心者たちは株の怖さを思い知らされることとなった。特に、退職金や老後資金を原資に投資を始めたシニア世代の中には、「このまま投資を続けて、本当に大丈夫なのか?」と不安になってしまった人もいるだろう。 そこで今回は、シニア世代の資産運用アドバイスを専門とする独立系フィナンシャルアドバイザーで『60歳からの得する!シニア投資術』(ART NEXT)の監修者でもある西崎努氏に、相場が乱高下する理由や、シニア世代が投資とどう向き合っていくべきかを聞いてみた。
世の中の経済は金利で動いている! 半信半疑で投資を続けているシニアが知るべき真理とは
8月の大暴落後、株価は乱高下しながらもほぼ暴落前の水準に戻り、あのときの落胆や恐怖を忘れてしまった人もいるだろう。最近になって、個人投資家があのときどんな行動をとったかという調査結果が複数出ているが、大半の人は「何もしなかった」という。投資に慣れた人は冷静に「買い増し」をし、株や投資信託を狼狽売りした人はほとんどいなかったのだ。 しかし、シニア世代の投資初心者の中には、「何もしなかった」というよりは「何をすればいいかわからず、何もできなかった」という人たちもいるようだ。そして、「次に大暴落したときはどうすればいいのか」というモヤモヤも晴れないまま、新NISAの積み立てを半信半疑で続けている。 そもそも、大暴落が日経平均だけでなく、新NISAで人気のオルカン(全世界型株式投資信託)やS&P500など海外の株式に投資している投資信託も同時に急落したため、大混乱した人も多かったようだ。 なぜ、同時多発的に株価が急落したのか。その原因は「金利」だという。投資を始めたばかりのシニアは、「世の中の経済は金利で動いている」ということを知っておいたほうがいいと西崎氏は言う。 「相場の動きは、景気や企業の実績で変化するという側面もありますが、実は金利の影響が大きいといえます。金利の上げ下げは各国の中央銀行が行う金融政策そのものだからです。 日本は景気回復のための金融緩和政策により、長い間、超低金利状態でした。一方、アメリカはインフレ抑制のため高金利が続いていました。金利の高いアメリカにお金が流れた結果、円安・ドル高が当たり前の状態になっていたのです。 しかし、日銀がゼロ金利政策を解除し、7月に追加利上げを行いました。対して、アメリカは景気後退による利下げが行われています。8月の大暴落は日米の金利差が縮小する予想から円高が進んだことがひとつの原因となっています。円高が進めば、オルカンやS&P500の基準価額も円ベースで大きく下落することになります」 これまでオルカンやS&P500の基準価額が右肩上がりにぐいぐい上昇していた背景には、組み込まれている企業の業績だけではなく、円安の影響が大きかったのだ。円安時に高い基準価額で購入していた投資信託は、円高になれば円ベースで基準価額が下落し、一時的な元本割れもありうる。 10月21日現在の円相場は、再び円安傾向に戻っているものの、今後のアメリカ大統領選挙やアメリカの長期金利の動向により、円相場がどう変化するかが注目されている。 とはいえ、それによってシニアが頻繁に投資プランを変更する必要はないという。ただし、今、ハラハラしながら行っている投資プランのリスクやリターンがシニアの資産運用に適したものになっているか、見直しが必要なケースもあるそうだ。
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