頂点を見据え、研ぎ澄ます武知海青の美学「頑張る以外の選択肢はない」
デビュー以降、覆らない掟
武知海青のボディ・ビジュアルブック『BULLET』には、彼の鍛え抜かれた肉体が、さまざまなシーンや角度で切り取られている。「当初は、ここまで脱ぐ予定ではなかったんです!」と武知は、実際に見本誌を手にしながら、追加で撮られたカットについて教えてくれる。 「いったん撮影が終わったあと、想定以上にどの写真も素敵だ、と言ってもらえて。スタッフさんと話し合ったうえで、もう少し攻めたポージングでも撮ろう、ということに。『BULLET』を見てもらうと、途中で紙の質感が変わっているので、どこから追加で撮られたカットなのかわかってもらえると思います」 鑑賞者まで照れてしまうほどのカットが続く。「最初は恥ずかしかったんですけど、現場に入っちゃえばやるしかないですから。やっぱり撮るからには良いものを残したいので、なんでもやります! っていう精神でしたね」と武知は撮影当時を述懐する。挑戦するからにはやり切る、その精神は、THE RAMPAGEとしての活動にも通じる。 「僕が『やる!』と言ったら、応援してくださるファンの方がいます。期待を背負っているのに、途中でやめることはできません。やめるのって簡単ですけど、そのせいでTHE RAMPAGEとしての株まで下げかねない。そうならないためにも、やると決めたら行けるところまで行く。それが僕のデビュー当時からの掟で、一度もブレたことがないです」 取材当時は9月中旬、ちょうどTHE RAMPAGE TOKYO DOME公演が終わったばかりだった。メンバー16人全員で臨んだ肉体改造計画において、なんとトータル-51.1kg減を達成。 「一ヶ月のあいだ、メンバーの士気が下がりかけた時期もあったんですけど、全員で連絡を取り合いながら『やると決めたらやる』精神で頑張りました。たった一人でも気合いを持ち続けていれば、それに感化されてもう一人、また一人とやる気のレベルが上がってくる。16人全員で競い合う世界をつくることができたら、本番までに良い結果を出せる、と確信していました」 自ら鍛錬し、追い込む姿を見せることで、メンバーを引っ張り上げる存在になった。まるで鬼コーチのような顔も見せる武知に、もっとも優秀だったメンバーについて訊いてみる。 「陣さんです。トレーニングの回数も多く、食事のことまで僕に訊いてきて。あれだけお酒が好きなのに、禁酒までしてたんですよ。体重、体脂肪率ともに目標値以上の結果を出してましたし、ほかのメンバーを鼓舞する存在だったと思います。反対に(鈴木)昂秀は、ちょっと……(笑)。一人だけジムに来ない日があって、僕が急いで呼び出して一緒にトレーニングしたこともありましたね」