頂点を見据え、研ぎ澄ます武知海青の美学「頑張る以外の選択肢はない」
武知海青流・モチベーション維持のコツ
素の自分と、アーティストとしての自分。ときには相反してしまいそうな二面性のバランスについて、武知は「デビュー当時は、相当悩みました」と振り返る。 「やっと最近になって、その二つが安定してきました。時間がかかりましたね(笑)。何かきっかけがあって変わったというよりは、僕はもともと先を見据えて物事を考えるタイプなので、いつかバランスの取れた自分になれるだろうって信じて、ここまで走り続けてきた感じです。何事も、チリが積もれば山となる、ですね」 武知海青といえば、努力の人だ。自らの意思のみで肉体改造に向き合い、THE RAMPAGEのパフォーマーとしてデビューした後も、柔道の黒帯取得やプロレスラーとしてリングに立つなど、新しい挑戦を惜しまない。一つのゴールをクリアした瞬間に、次のゴールが出現するような道を、走り続けられるモチベーションの源泉はどこにあるのか。 「落ち切ったモチベーションを上げるのって、すごく難しいじゃないですか。でも、ちょっとだけ残っているモチベーションを掬い上げられたら、持続性を高められる。『今日はやる気がないからやめておこう』ではなく、自分のなかに残っているモチベーションの種を探り出して、育ててあげる感覚。そんなマインドに変えていければ、終わりのないトレーニングでも続けていけるんです」 まるで、なんでもないことのように語ってみせる。苦難の連続を乗り越えてきた武知だからこそ、モチベーションがゼロになることはありえない。しかし、そんな彼にとってもコロナ禍は試練だったようだ。 「ジムにも行けないし、自宅でできるトレーニングも限られているし、さすがにしんどかったですね。これ、いつ終わるんだろう……って力が抜けちゃって。でも、そんなときでも、過去の『いちばん良い状態だった自分の姿』を見つめ直して、なんとか這い上がりました。スポダン(=最強スポーツ男子頂上決戦)で優勝したときの写真や、プロレスの試合で勝ったときの写真を見返したり。皆さんも、たとえばダイエットのモチベーションが続かないとき、過去にいちばん痩せてたときの写真を見返せば、やる気が復活するはずです!」