“ヤングなでしこ”で東京五輪へ。加速させる世代交代
年内最後の国際親善試合となる、来月11日のノルウェー女子代表戦(鳥取市営サッカー場バードスタジアム)に臨むなでしこジャパンのメンバー28人が23日、日本サッカー協会から発表された。 1990年代の女子サッカー界を席巻した古豪、ノルウェーとの対戦が決まったのが9月下旬。なでしこジャパンを率いる高倉麻子監督(50)はこの時点で「新しい風を吹かせてくれたら」と、8月にフランスで開催されたFIFA・U-20女子ワールドカップで初優勝したヤングなでしこの抜擢を示唆していた。 言葉通りに全6試合に先発フル出場したDF南萌華(19歳=浦和レッズレディース)とMF長野風花(19歳=仁川現代製鉄レッドエンジェルズ)、スペインとの決勝戦で先制弾を決めたFW宮澤ひなた(18歳=日テレ・ベレーザ)、唯一の高校生のFW遠藤純(18歳=JFAアカデミー福島)が招集された。 東京・文京区のJFAハウスで会見した高倉監督は「即戦力となりうるのではないか、と期待をもたせる選手が多くいたので」と明言。FW岩渕真奈(INAC神戸レオネッサ)やMF川澄奈穂美(シアトル・レインFC)ら、経験豊富な選手たちとの融合に期待を込めながら、それぞれの長所を説明した。 171cm、62kgとフィールドプレーヤーでは173cm、63kgのDF熊谷紗希(オリンピック・リヨン)に次ぐサイズを誇り、キャプテンとしてヤングなでしこを束ねた南には「高さ」をあげた。 「育成年代からずっと見てきていますけど、高さもあり、安定した守備を見せます。キャプテンを務めたことで、リーダーシップという面でもメンタル的に上がってきている」 ジュニアユースからプレーしてきた浦和レッズレディースを今年3月に飛び出し、強さを求めて韓国でプレーしている長野には、右ひざの負傷で長期離脱中の坂口夢穂(日テレ・ベレーザ)が主戦場としていたボランチを射止めてほしいと檄を飛ばした。 「視野の広さはもちろんですけど、サッカー理解力というところでも非常に高いものをもっている。いまいる選手たちを脅かすような存在になってほしい」