“ヤングなでしこ”で東京五輪へ。加速させる世代交代
来年の女子ワールドカップ、2年後の東京五輪へ向けて若い力の台頭を望む高倉監督は、9月下旬の段階でこんな青写真を描いていた。 指導者の道を歩み始めて間もない2014年。コスタリカで開催されたFIFA・U-17女子ワールドカップを制したメンバーに、15歳ながら名前を連ねていたのが南と長野だった。 そして、なでしこジャパンを率いてきたなかで、今年1月に開催したトレーニングキャンプで唯一の高校生(当時)として宮澤を招集。ピッチには立たなかったものの、同6月に行ったニュージーランド遠征では長野を初めて招集している。 少しずつ温めてきたプランを、満を持して実行に移した今回のノルウェー戦。4人のキャラクターも熟知する指揮官は「たとえお姉さんたちがいても、彼女たちがビビることはないと思います」と苦笑しながらこう続けた。 「即戦力として試合に出る、という気持ちで来てもらわないと意味がない。すぐにワールドカップはやって来るので、プレーの強度を含めて、いままでなでしこに求めてきたのと同じことを要求していきたい」 選手たちは来月6日に鳥取市内に集合。計8回のトレーニングを通じてノルウェー戦へ切磋琢磨するだけでなく、一夜明けた12日にはノルウェー戦で出られなかった選手たちを対象とした練習試合を行うべく対戦相手を調整している。 (文責・藤江直人/スポーツライター)