大相撲16歳「天才力士」に英メディア熱視線 「ダビデ対ゴリアテの大番狂わせ」体重2倍超相手に勝利
英紙「デイリーメール」(ウェブ版)が大相撲の序二段83枚目・康誠(秀ノ山=16)に熱視線を送っている。 ■「力よりも技術が優れていることを示す素晴らしい例」 大相撲11月場所(九州場所)2日目は福岡国際センターで行われ、康誠は序二段84枚目・奄美岳(山響=39)と対戦し、寄り切りで破った。 日本相撲協会公式サイトによると、康誠は身長160センチ、体重68キロで、対する奄美岳は身長178.8センチ、体重167.7キロだ。康誠は、自身の体重より2倍以上の相手を破ったことになる。 小兵の康誠が巨漢力士を破った事実に、英メディアが注目。「デイリーメール」は、「16歳の少年が、自分の2倍もある巨大な力士を倒すという、信じられないダビデ対ゴリアテの大番狂わせの瞬間」とのタイトルで記事を展開した。 記事によると、康誠と奄美岳の一番の動画がインターネットで拡散され、60万回以上再生されたという。 同メディアは、「相撲は日本国外ではあまり注目されていないが、10代の若者が、自分より経験豊富で体重のある相手との試合でその腕前を披露した瞬間が話題になっている」と指摘し、「これは力よりも技術が優れていることを示す素晴らしい例です」と称賛した。 記事では、相撲独自のルールを次のように解説し、今回の「番狂わせ」に言及した。
「日本に戻ってトーナメントに行くのが待ちきれない」
「このスポーツは、相手を土俵の外に押し出してポイントを獲得することを目的に、選手同士が対戦するスポーツだ。つかむ、つまずかせる、投げるなどの行為は許可されているが、パンチやキックなどの行為は禁止されている。ボクシングやUFC(米国の総合格闘技)とは異なり、選手は体格に関係なく同じカテゴリーに分類されるため、体格の大きい力士が体格の小さい相手と戦うのがよく見られる。体格の大きい選手が体格の小さい選手に負けるというのはあまり見られない光景だが、今回まさにそれが起こった」 インターネット上で拡散された動画をみた視聴者からは、「素晴らしい琴元村は今や康誠と呼ばれている。彼は本当にかっこいい!彼の活躍を見てください!」「私の大好きなスポーツの一つです。日本に戻ってトーナメントに行くのが待ちきれない」などの声が上がったという。 スポーツ紙などの報道によると、康誠は小学4年生の時に出場した少年相撲大会の「白鵬杯」で技能賞を受賞。当時、自身の2倍以上の体重の選手に勝利したことから「天才相撲少年」と呼ばれたという。 康誠は24年5月場所(夏場所)で初土俵を踏み、11月場所からしこ名を琴元村から康誠に変更したという。