断捨離ブームから15年…提唱者やましたひでこが今こそ語る「断捨離の意味」とは
「終活」も前向きに
やましたさんが提唱する「断捨離」は、より快適に生きるためのもの。これも近年浸透した「終活」でも、その傾向が表れつつある。 「ハルメク生きかた上手研究所」が昨年、50~79歳を対象に実施した意識調査で、必要だと思う終活を複数回答で尋ねたところ、最多は「家具や家の中の荷物整理・処分」(32%)。「金融口座・金融商品の整理」(30%)、「衣類やアクセサリーなどの整理・処分」(24%)が続き、「減らす」活動が多い。 一方で「健康習慣の見直し」(18%)、「資産運用の開始」(11%)といった回答も目立った。同研究所所長の梅津順江さんは、「捨てる・減らす・やめる」から「見直す・増やす・始める」方向へと人々の関心領域が広がっていると指摘。「何かをやめたら、別の何かにチャレンジしたくなる。上手に循環させながら、前向きに終活するシニアが増え始めているのでは」と話す。 ◇ 断捨離すると、すっきりする。ただ、大切なのは、その先の新しい自分。やましたさんの変化を楽しむ姿勢を見習いたい。(読売新聞生活部 大石由佳子)