生息不可能と思われていた海底で生物を発見。ということは宇宙にもいる?
まだたくさんいるっぽい!
例えば、4月にPNAS Nexusで発表された研究では、チリのアタカマ砂漠の地下でたくさんの生態系が発見されました。アタカマは北チリの乾燥地域で、地球上で最も生物に適さない場所の一つなんです。しかし、その研究を主導したチームは、地下で静かに生存しているバクテリアを数種類発見しました。これらバクテリアは土壌の下で頭上の紫外線から保護されてはいますが、光合成をおこなうためのエネルギーを得るために表面に近い場所に住んでいるのです。 海底下のどれほど深くまで生命が存続できるかはまだ明らかではありませんが、目に見える種がそこで生活していることは、今回の研究でも明らかです。チームは「温度の上昇により、生命は海底下数メートルに制限されるはずだと予測されていた」と説明しています。今後の研究で、どの程度の深さまで生命に適した条件があるのかが明らかになってくるかもしれないですね。 今回の発見で、今後、木星の衛星エウロパとガニメデの表面下を調査する際に、重要なヒントになってくるかもしれません。この二つの衛星には地下海があると考えられているのですが、もし生命が衛星の水中を浮遊していなくても、その海の下に生命がいることも可能性として探索する方向になってくる発見だったと言えますね。
岩田リョウコ