パリで行きたい美術館18選──定番から新名所、現代アートから新石器時代の装飾品まで【2024年版】
16. ケ・ブランリー美術館
ケ・ブランリー美術館は、エッフェル塔に近いセーヌ川左岸にある。壁面に植物が繁る印象的なガラスと木の大型建築は、フランス人建築家ジャン・ヌーヴェルの設計だ。人類博物館と国立アフリカ・オセアニア美術館のコレクションを迎え入れ、2006年に開館した。所蔵品は、新石器時代(紀元前1万年頃)から21世紀までの美術品や装飾品など36万点、図像70万点、20万点を超える文献資料など。欧州以外の芸術や文明の研究・保存・振興を目的とした公立博物館としては、欧州で最も充実した内容だ。フランス文化省と高等教育・研究省による共同運営で、研究機関としての役割も担っている。 見るべき作品 ●ガボン、プヌ族のマスク(19世紀ごろ) 基本情報 休館日:月曜日 入場料:14ユーロ 公式サイト:https://www.quaibranly.fr/en/
17. クリュニー中世美術館
ソルボンヌ大学、パンテオン、リュクサンブール公園と並ぶカルチエ・ラタンの名所であるクリュニー中世美術館は、パリで最も古い歴史を誇る美術館の1つで、中世美術に特化したフランスで唯一の国立美術館でもある。1843年の創設以来最大となる意欲的な改造計画が近年実現し、古代ローマの温浴場やゴシック様式の礼拝堂が復元されたほか、受付、チケット売り場、カフェなども新しくなった。 新しく年代順に整理された展示は21室にわたり、所蔵品1600点を順次入れ替えて展示している。中でも見逃せないのが、ミルフルール(千花模様)が特徴的な6枚組のタペストリー《貴婦人と一角獣》だ。15世紀末にパリでデザインされ、フランドル地方で織られた可能性が高いという。そのうちの5枚は、視覚、聴覚、嗅覚、味覚、触覚を表現している。6枚目に折り込まれた「我が唯一の望みに」という言葉は、傑作の謎めいた魅力をさらに深めている。 見るべき作品 ●《貴婦人と一角獣》(15世紀ごろ) 基本情報 休館日: 入場料:入場無料 公式サイト:https://www.musee-moyenage.fr/en/