パリで行きたい美術館18選──定番から新名所、現代アートから新石器時代の装飾品まで【2024年版】
ゴシック、アールデコ、ポストモダンなどの美学が生み出されているパリ。新旧の名建築が集まり、芸術鑑賞をしながらタイムトリップできるのが魅力だ。 ノートルダム大聖堂、アンヴァリッド廃兵院、エコール・ミリテール、パリ・オペラ座ガルニエ宮、エッフェル塔、グラン・パレ(1900年パリ万博の会場)といった名所に事欠かないパリは、街全体が大きな1つの美術館のよう。130以上もの美術館・博物館がひしめき、それぞれ充実したコレクションが収められている。 ガラスの立体作品で知られるフランスの現代アーティスト、ジャン=ミシェル・オトニエルの言葉を借りれば、「パリの大きな魅力は、重要な文化的スポットが集中していること」なのだ。 セーヌ川沿いだけでも、3万8000点の美術品を所蔵するルーブル美術館や印象派の至宝を持つオルセー美術館があり、さらに少し足を伸ばせば、パリ市立近代美術館やパレ・ド・トーキョーといった美術館が並んでいる。 どこに行くか迷うこと必至だが、ここではUS版と日本版のARTnewsが厳選した18のパリの美術館と、訪れたら必ず見ておきたい作品を紹介する。 ※2024年7月25日現在の情報。入場料は常設展・一般
1. ルーブル美術館
古代エジプト美術、古代オリエント美術、古代ギリシャ・エトルリア・ローマ美術、イスラム美術、彫刻、工芸品、絵画、版画・素描の8部門で構成されるルーブル美術館。その建物はギャラリー、通路、階段、エスカレーター、ガラスのピラミッドからなる壮大な迷宮のようだ。 地下階から中庭に突き出すピラミッドは中国系アメリカ人建築家イオ・ミン・ペイの設計で、1989年にオープン。美術館があるのは12世紀後半に建てられたルーブル宮殿で、1546年にフランス国王フランソワ1世が入居して以降、1682年にルイ14世がベルサイユ宮殿を居城とするまで歴代のフランス国王が住んでいた。 何世紀にもわたって増改築が繰り返されたが、フランス革命の際、国民議会はこの建物をフランス美術の傑作を展示する美術館とすることを宣言。以来、寄贈や遺贈によって収蔵品は増えていった。 見るべき作品 ●レオナルド・ダ・ヴィンチ《モナリザ》(1503 / 1519) ●アンティオキアのアレクサンドロス《ミロのヴィーナス》(前130-120ごろ) ●テオドール・ジェリコー《メデューズ号の筏(いかだ)》(1818) 基本情報 休館日:火曜日 入場料:22ユーロ 公式サイト:https://www.louvre.fr/