地道に約3億円を貯めた団塊世代夫婦、快適なリタイア生活の秘訣をアドバイス(海外)
アイダホ州に住む夫婦は、倹約生活と賢明な投資判断で200万ドル(約3億円)の純資産を形成して退職した。 夫のリチャードは、ITバブルで数千ドル(数十万円)の損失を被ったが、人生の後半で投資戦略を学んだ。 リチャードの話は、せっせと貯蓄に励み、慎重に投資するというベストセラー『となりの億万長者』の心得の大事さを教えてくれる。 70代半ばのリチャードは、生涯決して高給な職に就いたことはなく、投資でいくつもの失敗を犯し、数千ドル(数十万円)の損失を被ったこともある。だが、アイダホ州で倹約生活を送り、退職口座への貯蓄を優先し、不動産について賢明な判断を下した。そのことで、州政府とコンサルティング業のキャリアを終えたあと、夫婦は200万ドル(約3億円、1ドル=150円換算:以下同)以上の資産を形成し、いまは悠々自適の生活を送っている。 リチャードはITバブルで数千ドルの損失を被ったが、人生の後半で投資戦略を学んだ。その後の資産形成の道は緩やかで、慎重に進んでいる。なお、プライバシーの観点から彼のことはリチャードとだけ記しておく。 リチャードの億万長者への道は、古典的名著『となりの億万長者 ─ 成功を生む7つの法則(原題:The Millionaire next door)』で描かれている心得を暗示している。リスクの高い、手っ取り早く金持ちになる新手のスキーム活用や、エリートの超高給キャリアがなくても、手頃な投資戦略を活用して貯蓄と投資に取り組めば、億万長者になれるというものだ。だが、すべての退職者がリタイアに向けて相当な金額を貯蓄できる原資を持ち合わせていないことは、リチャードも認めている。 「高い職業倫理は、生涯を通じて資産形成の助けとなっただけでなく、私が信頼できる人間だと、他人に認識してもらうことができた」とリチャードは言う。「正直、親切でいること、そして、他人を助けることが大事だ」