【バレー】下北沢成徳高「身長180㎝トリオ」の中田藍美 アキレス腱断裂の大ケガを乗り越え今季最初で最後の全国大会へ
第77回全日本バレーボール高等学校選手権大会(春高)が1月5日(日)に東京体育館(東京都渋谷区)で開幕した。昨年度2度の日本一、そして前回の春高で準優勝した下北沢成徳高(東京)は、ミドルブロッカーの中田藍美が左足アキレス腱断裂の大ケガからカムバック。メダルラッシュの昨年度から一転、試練が続いた1年を笑顔で締めくくれるか
「できることをする」応援団長に名乗り
下北沢成徳高にとって、2024年度は勝負の1年になる。はずだった。 23年度はリベロの内澤明未(東京女体大1年)以外のレギュラーは2年生で、インターハイと国体で優勝。春高は決勝で就実高(岡山)に敗れたとはいえ、3大大会すべてで日本一を懸けた戦いを経験した。新チームになっても、エースのイェーモンミャに加え、河俣心海、中田藍美、柳千嘉の身長180㎝トリオらも健在。3月のさくらVOLLEY(全国私立高等学校選手権大会)では頂点に輝いた。 だが、春先からその不動の布陣が崩れていく。4月、レシーブ練習時に中田が左足のアキレス腱を断裂。悲劇は続き、5月にはエースの一角を担う後藤ビビアン愛音が右ひざの前十字靭帯断裂で離脱した。中田にとっては1年生時にレギュラーをつかんでから初めてのベンチ外に。だが、毅然と振る舞った。 「親には『できることするしかないから、どう貢献するかを考えなさい』と言われて。自分が今までユニフォーム着て試合をできていたのは、サポートしてもらっていたからなので」 インターハイ都予選ベスト4リーグでは応援団長に名乗り出た。スタンドから声を張り上げ、同じミドルブロッカーの柳が「ブロックのときに、(中田)藍美の声がめっちゃ届いていました」と語るように選手たちを鼓舞。2位で本戦の出場権をつかんだ。 それでも、本戦の3回戦では優勝した金蘭会高(大阪)にフルセットの末に敗戦。インターハイ都予選で第2代表となったことで国スポに出られず、残す全国大会は春高のみとなった。