鹿島で経験した「タイトルを獲らなければわからない景色」。山本脩斗が振り返る7年間と思い描く未来
可能性を秘めた選手をアントラーズに導いていくことが自分の仕事
――アントラーズのプログループに所属し、強化・スカウト担当として活動していくこれからのことについても聞かせてください。 山本:主にトップチームのスカウト担当を任せてもらうことになりました。アントラーズとしても、今まで注力できていなかったポストということで、自分自身にとってもやり甲斐と魅力、おもしろさを感じて決断しました。 ――これからは、自身の目で見て、アントラーズで戦える選手たちを見出していく立場になります。 山本:自分自身も未知なところはあります。それも含めて、何ごとも経験していかなければわからないことが多いと思っています。 今までは、それほど多くの試合を見るタイプではなかったですが、サッカー選手として培ってきた経験と目を信じて選手を見ていきたいと考えています。そこには、アントラーズが勝つために、優勝するためにというベースがあります。そのために、自分が与えられたポジションを全うしていく。多くの試合を見て、いろいろな選手を知り、可能性を秘めた選手をアントラーズに導いていくことが自分の仕事。また、その選手が活躍してチームが優勝することが最終的な目標になります。 そのためにまずは、いろいろなことを経験していければと思っています。また、クラブからは、スカウト担当というだけでなく、トップチームの強化についても学んでほしいと言われているので、選手のケアを含めて、自分にしかできないこともあるはずなので、そうした視点でもチームをサポートしていければと思っています。 <了>
[PROFILE] 山本脩斗(やまもと・しゅうと) 1985年6月1日生まれ、岩手県出身。サッカー・J1リーグ所属の鹿島アントラーズ強化・スカウト担当。元プロサッカー選手。盛岡商業高校、早稲田大学を経て、2008年にジュビロ磐田へ加入。2013年に鹿島アントラーズに移籍。2015年にナビスコカップ(現ルヴァンカップ)優勝、2016年にはJ1リーグと天皇杯で優勝を果たし、国内3大タイトルを制覇。2018年にはAFCチャンピオンズリーグも制覇。2021年に湘南ベルマーレに移籍。J1リーグ277試合14得点。2017年には日本代表にも選出されている。2023年12月に現役引退を発表。
インタビュー・構成=原田大輔