【アイビスSD】外枠の重賞勝ち馬に適性関係なし 京大競馬研の本命はモズメイメイ
7、8枠の好調な実績馬は適性問わず順当に走る
7月28日(日)に新潟競馬場でアイビスサマーダッシュ(GⅢ)が行われる。重賞2勝のジャスパークローネやテイエムスパーダ、函館SS2着のウイングレイテスト、韋駄天S上位のチェイスザドリーム、マウンテンムスメなどが出走予定。重賞馬6頭を含む18頭が揃った。 【アイビスSD2024 推奨馬】単回率111%&複勝率55%超え!3つの好データを持つ! SPAIA編集部の推奨馬を紹介(SPAIA) 今回は良いメンバーが集まった印象が強い。それもそのはずで近年は1200mのリステッドで振るわない馬の救済という側面が強くなっており、近3年のレースレーティング平均102.42は何と高レーティングのつかない2歳戦も含んだ全重賞の中で最下位。この状況が続くと降格の可能性も出てくる。そこで今回は競走馬の実績に注目した予想を組み立てたい。 過去23回のアイビスSDに出走したJRA重賞勝ち馬の成績を調べた。高いレーティングを持つ実績馬のべ85頭の成績は【7-4-5-69】複勝率18.8%と想定ほど良くなかった。 理由を調べたところ、やはり枠順が大きく影響していた。内枠の実績馬が外枠の格下馬に負ける例が多いため、この数字にとどまっている。2005年1番人気4着カルストンライトオや2019年2番人気6着ダイメイプリンセスなど、過去に当レースを制した快速馬さえも1枠の不利に屈して敗れている。 内枠に入った瞬間、適性抜群でも評価を下げたい。7、8枠で当日3番人気以内に支持された重賞馬は【3-1-1-4】、着外4回のうち3回は4着で、掲示板外に敗れた例は第1回の3番人気8着ユーワファルコンだけ。適性がなくても好調な実績上位馬は枠の有利を生かして走ってくる。この条件に該当する馬を重視したい。今年はモズメイメイ、ウイングレイテストが外枠の重賞馬でかつ人気を集めそうだ
枠順を見て予想を変更
◎モズメイメイ 7枠15番。葵Sを逃げ切った後は鳴かず飛ばずだったが、前走北九州記念は中団から頑張って3着と久々の馬券絡みを果たした。メンタルの不調を心配していたため、前をかわす姿勢を見せたことを評価したい。先述の通り外枠の重賞馬は適性不問で走ってきたデータがあり、この馬も見せ場ある走りを期待していいだろう。元々4、5番手評価を予定していたが、枠順を見て本命に変更した。 ◯ウイングレイテスト 6枠12番。前走函館SSは僅差の2着で今が充実期だ。サマースプリントシリーズ優勝を狙っての出走で気合いの入る一戦。千直適性は未知ながら地力の高さで押し切る狙いだったと思われるが、実績馬が例年より集まってレベルが上がってしまったのは誤算。斤量の重さと適性の有無を減点材料にして2番手とする。 ▲ジャスパークローネ 2枠4番。重賞2勝の逃げ馬。今年は3戦大敗続きだが、海外2戦は力不足として、前走北九州記念は出遅れてまともに走っておらず度外視可能。他の重賞馬と異なり、昨年千直で勝利歴があって適性を証明済みなのはプラス。本命予定だったが内枠に入ったため評価を下げた。ただし隣枠に差し馬が入ったため、マイペースでいけるようならアタマの余地はある。枠で人気が落ちるようなら単勝を持っておきたい。 △グレイトゲイナー 5枠9番。OP特別では1、2着と実績を残している。重賞でも大負けしておらず、1200mで全く通用しない馬よりは上位に取りたい。 ×テイエムスパーダ 8枠17番と枠に恵まれた。近走は逃げて失速が多く距離短縮はプラス。しかし今回も斤量が重い。モズメイメイと同じ外枠の重賞馬に該当するが、近走はあまり見せ場がなく人気にならなそうで高い評価は出来なかった。 ×チェイスザドリーム 7枠13番。初芝だった前走韋駄天Sを勝利したが、非常に相手に恵まれていた。走破タイムは平凡で実績馬の集まった今年のメンバーに入ると少し見劣る。枠はいい。どこまで戦えるか。 馬券はモズメイメイとジャスパークローネの単勝、ジャスパークローネからの馬単5点、モズメイメイからの三連複流し10点で勝負する。(文:福山) アイビスSD 予想印 ◎モズメイメイ ◯ウイングレイテスト ▲ジャスパークローネ △グレイトゲイナー ×テイエムスパーダ ×チェイスザドリーム ライタープロフィール 京都大学競馬研究会 今年で30周年を迎える、京都大学の競馬サークル。馬主や競馬評論家など多くの競馬関係者を輩出した実績を持つ。また書籍やGⅠ予想ブログ等も執筆。回収率100%超えの本格派が揃う。
京都大学競馬研究会