シミとの戦いを制する者がイケオジ界を制す【4つのシミ対策と予防の完全マニュアル】
敵を知るための基礎知識②「シミ発生のメカニズムとは」
シミがどのように発生するのか知らないまま、闇雲に対策をするのは賢明でない。シミがどのように発生しているのか、メカニズムを知ることで、敵を増やさない対策を賢く選べるようになる。 人間の皮膚は、一番外側にある「表皮」と、その内側の「真皮」によって構成されている。このうち、シミの発生に深く関わるのが表皮。表皮は「ケラチノサイト(表皮細胞)」と、表皮の一番下に位置する「基底層」にある「メラノサイト(色素細胞)」などから成り立っている。紫外線を浴びるとチロシナーゼという酵素が活性化し、メラノサイト内でメラニン色素が生成され、このメラニンは、ケラチノサイトに受け渡され、細胞核を紫外線から保護する役割を果たす。また、皮膚の細胞は約6週間ごとに新しい細胞へと生まれ変わる「ターンオーバー(新陳代謝)」を繰り返している。基底層の細胞が分裂しながら皮膚表面に向かって押し上げられ、最終的には表面からはがれ落ちる仕組み。したがって、紫外線を浴びて生成されたメラニンも、約6週間のサイクルで役割を終え、古い細胞とともにはがれ落ちていく。
ターンオーバーのサイクルが乱れるとメラニン色素が沈着してシミに 通常、メラニンは肌のターンオーバーによって自然に排出されるが、メラニンが過剰に作られたり、ターンオーバーが滞ったりすると、メラニンが肌に残留し、色素沈着つまり「シミ」になる。 シミの主な原因は紫外線。長年の紫外線の蓄積により肌がダメージを受け、皮膚細胞の再生力が低下すると、メラニンを外に排出する力も衰え、シミが定着しやすくなる。また、喫煙やストレスは活性酸素を増やし、老化を促進する要因に。増加した活性酸素はメラノサイトを刺激してメラニンの過剰産生を引き起こしやすくする。さらに、不規則な生活や寝不足、過労による血行不良もメラニンの排出を遅らせ、シミの形成を助長する要因に。
敵を知るための基礎知識③「シミは「レーザーで消せば終わり」じゃない!」
ターンオーバーの乱れや、肌のダメージによるシミ(老人性色素斑、炎症後色素沈着)は、日々の生活やスキンケアが大きく関わっている。ただ、スキンケアによるシミ対策はあくまで「予防」や「メラニン生成の抑制」。濃いシミの場合、シミを薄くするのに時間がかかったり、体質によってはシミが消えない可能性もある。手っ取り早く確実にシミを取りたい方におすすめなのが、美容皮膚科などでの処置。シミ治療には、ピコレーザーやIPL光治療等の種類があるため、医師に相談し、自分のシミの種類に合った処置をしてもらおう。 しかし、実はシミは「レーザーで消せばそれで終わり」とはいかない。レーザーを当て敏感になっている部分に紫外線が当たるとそれがまたシミになったり、レーザー後にスキンケアを怠ると後天的なシミができる可能性もある。そのため、クリニックで処置した後も紫外線対策やスキンケア等は必須。結論、どのシミに対しても、日常的なケアが超重要であることには変わりない。 シミのメカニズムを考慮すると、ターンオーバーのサイクルを整えること、紫外線対策をすること、今あるシミには集中的なケアをすることがシミ対策で重要になる。これらを行うことは、今あるシミに対しても、そして未来のシミを予防するのにも効果的だ。