大企業が続々と“参戦”...マージャンMリーグはプロスポーツになれるか
マージャンが持つ意外な“強み”
企業人としての藤田晋への信用と、彼とつながることができるメリット。「それでもやはりマージャンは」という懸念。様々な打算を働かせた上で決断を下した6社が「一線」を越えて名乗りを上げた。 2018年7月17日に発足記者会見が行われ「渋谷ABEMAS(サイバーエージェント)」以外に「赤坂ドリブンズ(博報堂DYメディアパートナーズ)」「EX風林火山(テレビ朝日)」「KONAMI麻雀格闘倶楽部(コナミアミューズメント)」「セガサミーフェニックス(セガサミーグループ)」「TEAM RAIDEN/雷電(電通)」「U-NEXT Pirates」の6社が参加し、計7チームでリーグ戦が行われることが発表された(現在は「KADOKAWAサクラナイツ」「BEAST X(BSJapanext)」の2チームも参加している)。 選手の中には、俳優の萩原聖人さんもいた。萩原さんはドラフト会議で「雷電」に1位指名され、Mリーグを通じて、マージャンを知らない人たちにも面白さを届ける役割を担ってくれている。 マージャンは個人競技としてプレーされてきたが「Mリーグ」はチーム戦を採用した。選手たちはスーツではなくユニフォームを着て試合に臨むことになった。 パブリックビューイングも開催された。マージャンは相手に情報を与えてはいけないゲームなので、観客がいては話にならない。だからシアターのような場所に観客を集めて、スポーツのように大声で応援できるようファンをリードした。 「Mリーグ」以前は2か月に1冊程度のペースだったマージャン関連書籍の発行は倍以上になった。2023年末には、少女漫画誌「なかよし」が付録にカードマージャンセットを付けて話題になった。Mリーガーになった選手の「X」のフォロワーは数倍になった。民放の番組でマージャンが取り上げられる機会も増えた。小学生の大会が行われ、神奈川県の高校でマージャン同好会が発足した。 「Mリーグ」によってマージャンがスポーツになろうとしている中で、意外な「強み」が注目されるようになってきた。マージャンは男女混合で平等に戦える唯一の競技かもしれないのである。
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