【アマゾンvs.ウォルマート】ECの巨人と小売の覇者、ネット通販の現状や取り組みまとめ
AmazonとWalmartの売上合計で市場シェアの半分を占める
AmazonとWalmartは、過去15年間で実店舗とECの両方で影響力を拡大してきました。
Amazonは長い間、米国最大のEC事業者として君臨してきました。ただ、過去7年間におけるWalmartのECの成長により、北米のオンライン小売事業者トップ2000社のなかで、AmazonとWalmartの売上高を合計すると2024年に初めて世界のオンライン売上高の半分以上を占める規模になる見通しです。
AmazonとWalmartは近年、米国の小売業界を劇的に変えてきました。Amazonが圧倒的な地位を維持する一方、WalmartのECもめざましい躍進を遂げています。 Amazonは2017年、北米オンライン小売事業者トップ2000社の全体の売上高の36.4%のシェアを占めていました。『Digital Commerce360』は、2024年にはAmazonのシェアが39.7%に達すると予測。また、Walmartのシェアは2017年の4.4%から、2024年には10.6%に上昇すると予想しています。 この2つの巨大企業を合わせると、上位2000社のなかでグローバルEC売上高の50%以上を占めることになり、ECの主力企業として両社の地位は揺るぎないものとなっています。
Walmartに3.8倍の差をつけるAmazon
この2社が北米のオンライン売上の半分以上を占めているなか、1位のAmazonの売上シェアはWalmartの約3.75倍に達しており、差はまだまだ大きいものとなっています。 ただ、Walmartの米国におけるECの成長は驚異的です。Walmartの米国EC売上高は、2019年の270億ドルから2023年末には820億ドルに急増。これにより、Walmartのグローバルを含めたEC売上高に占める米国EC売上シェアは68%から82%へ大幅に増加しました。わずか数年でです。
一方、AmazonのECの同シェア率は比較的安定に推移。2019年の66%から2023年には69%に増え、Walmartと比べると緩やかな増加となっています。