もしかして認知症? いち早く症状に気づき、進行を防ぐポイント【長生きでも脳が老けない人の習慣】
認知症に気づく3つのコミュニケーション
認知症を予防するために今できることは、何より早期発見です。 身近な人の認知症にいかに早く気づけるか。とはいっても、もしかして認知症? と疑っても、年のせいかもしれないし……、もともと忘れっぽい性格だから……などと、なかなか判断や決断がつきにくいものです。 そのヒントになるのが、コミュニケーションから認知症かどうかがわかる3つのポイントです。 (1)短時間に同じフレーズが何度も出てくる 認知症の人とのコミュニケーションでよくみられる特徴として、会話の中に何度も同じフレーズが出てくるというのがあります。 認知症は、初期の頃は昔のことよりも新しいことを忘れることが顕著になり、数分前の出来事も忘れてしまうので、同じことを何度も聞いたり話したりすることが多くなります。 別の日に同じフレーズが出てくるのは認知症でない人にもよくあることですが、5分や10分の間に、同じ話題や同じフレーズを何度も繰り返すようであれば要注意。認知症もしくはMCI の可能性があります。 (2)話題を変えても元の話題に戻す 短い時間で何度も同じフレーズが出てくるときは、さりげなく違う話題に変わるように会話を誘導してみましょう。それでも本人が同じ話題に戻したり、同じフレーズを繰り返したりするようであれば、認知症の可能性がより高い といえます。 (3)旬の話題についてこられない 旬の話題を会話の中に取り入れて、どのような反応をするか確認してみるのもいいでしょう。 たとえば、「新型コロナウイルスってどんな病気?」と聞いてみます。 「怖い病気」「感染症」くらいのことは、ある程度症状が進んでいても言えるかもしれません。 では次に、「コロナがいつ日本に入ってきましたか」と聞いてみましょう。 まったく答えられなかったり、「3年前」とか「5年前」などと適当に言ったりする人は、時間や季節がわからなくなる見当識障害の疑いがあります。「2020年の2月か3月くらいからだったかな」くらいのことを言えるようであれば、認知機能に問題ないといえます。 そもそもコロナのことがわからなかったり、話しながらマスクを取ってしまったりするようなら、症状がかなり進んでいると考えられます。早々に専門の医療機関に相談するようにしましょう。