【S/Jリーグ 2024 秋田大会プレビュー】「ナマガツ」が地元の秋田でラストマッチへ、永原「特別な大会にしたい」
永原は「国際大会で、日本代表の先輩たちが先陣を切って結果を残してきてくれて、そのおかげで、自分たちも(高い目標に向かって)頑張れたし、先輩方をずっと目標にして戦ってきた。特に、米元/田中ペアは、同じチームで一緒に戦って、先を走ってくれた存在。ずっと追いかけてきたのに、今では私たちが最年長になりましたけど(笑)、松本と組んできた11年は、本当に特別な時間だったと思う」と秋田での応援や経験を糧に世界のトップを目指した期間を振り返った。やりたいことがかみ合わない時期も乗り越え、一つの目標に向かって力を合わせて成し遂げた躍進は、秋田で応援する人たちの期待に応えるものだったはずだ。永原は「ナガマツとして、日本の女子ダブルスとして、歴史を一つ塗り替えられたと言ってもらえることも、最近は多かったし、嬉しかった。日本の女子ダブルスに、ナガマツというペアがいたと覚えてもらっていることだけでも嬉しい」と地元・秋田でかけてもらった言葉に感謝を示し「最後は、もし2人で組んだら、良い試合を見せて、ナガマツって、すごかったなって思ってもらいたい」と飛躍を支える基盤となった秋田での最後の一戦にかける気持ちを言葉にした。
永原は引退後、カナダに語学留学へ
秋田大会を終えると、松本は、チームを離れて新たなペアでの挑戦に臨む。永原は、リーグ戦を最後に競技を引退。来春には、カナダへ語学留学に行く予定だ。将来は、スポーツを通じた国際交流に関わりたい思いもあるという。それぞれに、次の動きの準備もあるが、今はリーグ戦に集中している。開幕からの2試合で、チームの一員として味わった悔しい気持ちも、秋田大会にぶつけるつもりだ。松本は「(敗れた)開幕戦は、いろいろな思いもあって、空回りした。(チームを離れるまでに)3戦できるので、なるべく勝って終えたくて、勝たなければいけないと(過剰に)思ってしまった」と悔しがり、第2日に敗れた永原も「松本と戦えるのは、3戦だけ。全部勝って終わりたかった」と肩に力が入った一戦を振り返った。秋田大会の相手は、松本が今後ペアを組む福島を擁する岐阜Bluvic。強豪相手に白星を狙う一戦となる。2人での戦い、秋田での戦いはラスト。秋田から世界へ。その挑戦の中で得てきたすべてを、ナガマツがぶつけに行く。
文:平野貴也
平野 貴也