「よっしゃー!」一審判決で歓声をあげた実行役が接見で記者に明かした真意…闇バイトに翻弄され人の命を奪った3人【2024年重大ニュース】
応募から4カ月で人の命奪う…楽な儲け話の結末
須江被告と共謀し、同じく無期懲役判決を受けた酒井佑太被告。須江被告とは地元が近く、18歳の頃に知り合ったという。 ――闇バイトに手を出したきっかけはなんだったんですか? 酒井佑太被告: 2018年10月に、知り合いから『こんなのあるよ』と闇バイトを教えてもらいました。お金は欲しかったですし、興味本位で見てみたのがきっかけでした。最初はDM(ダイレクトメッセージ)で連絡が来て、その後テレグラムに移行して詳細を話しました。今のように身分証の提示はなかったです。最初は特殊詐欺の持ち逃げです。“出し子”をやると見せかけて逃げることをしていました。130万円くらいを持ち逃げして15万円もらいました その後、SNSを通じて知り合った指示役の男性に「一緒にやらないか」と持ちかけられ、関西で同居を開始。生活の面倒を見てもらいながら今度は“闇バイト”の斡旋にも手を染めた。 酒井佑太被告: 当時の闇バイトの報酬は奪った金の3~5%が普通でしたが、10%ほどと言って集めました。斡旋したのは20人くらいです SNSを使って人を集めると、1案件につき1日10人ほどが応募してきたという。 酒井被告はその後、別の事件で逮捕され、まとまった金が必要になったことから、実行役として強盗に手を染めていく。 そして、最初に〝闇バイト〟に応募してからわずか4カ月後、須江被告らと共に人の命を奪った。
「捕まっても面倒を見るから安心しろ」は完全なウソ
「お金のため」とはいえ、どこかで引き返すことはできなかったのだろうか? 須江拓貴被告: (指示役の男性が)お金に困ったタイミングで、やってくれと言われて断れませんでした。やりたくない気持ちはありましたけど、恩もあるし、筋を通そうと 酒井佑太被告: 闇バイトをやめたいと思ったことはなかったです。(指示役の男性に)お世話になっていたので続けました 指示役の男性から伝えられていたのは、“脅し”ではなく“甘い言葉”だった。 須江拓貴被告: 指示役から『捕まったとしても面倒を見てあげるから安心してほしい』と言われていました。でも逮捕後には『お前がやったことだから知らない』と… 完全な使い捨てだった。 「お金のため」、「恩があるから」という理由で闇バイトに手を染めた2人だったが、その代償はあまりに大きかった。