【大学受験】小論文を「1日1つ書く」 倍率7倍の学校推薦型選抜と一般入試を両立した方法
一般選抜対策との両立に苦心
――対策を進めていくうえで、大変なことはありましたか。 小論文を1日1つ書くとなると、見直しも含めて3時間くらいかかります。そのぶん一般選抜の対策をする時間が減ってしまうので、一般選抜に絞って対策している受験生に後れをとってしまいそうで不安でした。 ――800字の小論文に毎日取り組むというのは、大変ですね。 高校の先生に毎日、添削してもらいました。福岡県立大学の過去問のほかにも、先生が見つけてくれた他大学の資料型小論文にも取り組みました。一般選抜の勉強はいつも計画倒れに終わっていたので、高2の夏に個別指導形式の学習塾アクシブアカデミーに入りました。そこでも小論文の添削をしてもらいながら、学習計画を立てたり、勉強法のアドバイスをしてもらったりして、オンラインで指導を受けながら受験対策を進めました。 ただし例年、学校推薦型選抜の倍率は7倍と、狭き門です。学校や塾の先生からは「あまり推薦に期待しすぎないように。受かったらラッキーというぐらいの気持ちで受けた方ほうがいいよ」と助言を受けて、そのように努めました。 ――そうして臨んだ11月の試験では、どのような小論文のテーマが出されましたか。 小論文のテーマは「中学生によるスマートフォン利用の現状と家庭での取り組み」について、どのように考えるかということでした。提示されたデータや資料をもとに、ネット依存の危険性について述べ、それを踏まえて、小中高の養護教諭としてスマホの危険性についての授業を実施するとか、ルールを家庭で決めるといった解決策を示す論文を書きました。合格発表は12月だったので、その間は一般選抜の対策を続けました。
文章力がついて、自信に
――12月の合格発表のときは、どんな気持ちでしたか。 合格できて、とてもうれしかったです。母親と2人で、インターネットで合格発表を見たのですが、母が泣いて喜んでくれました。今までのつらかったことや大変だったことが認められ、「頑張ってよかった」と思いました。両親は日頃から、勉強には口出しをせず、つらいときなどに親身になって話を聞いたり、励ましたりしてくれたことがありがたかったです。 ――大学生活が始まって半年。大学生活はいかがですか。 今は看護の概要や歴史を学んでいるところです。課題も多くて大変ですが、充実していて、楽しい日々を送っています。学校推薦型選抜で合格した学生は、より計画性をもって授業に取り組んでいる印象がありますね。 大学受験で小論文対策を頑張ったおかげで、入学後の課題レポートが書きやすく、文章力がついたと思います。それは、大きな自信につながっています。今はまず、目の前にある看護学の勉強を頑張りたいと思っています。
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