J1と海外クラブ必見!? J2からステップアップ濃厚な最強の10人。今季印象的な活躍を見せたのは?
FW:笠柳翼(かさやなぎ・つばさ)
生年月日:2003年6月24日(21歳) 所属クラブ:V・ファーレン長崎 2024リーグ戦成績:34試合3得点7アシスト サッカーの名門校・前橋育英高等学校で注目を集め、2022年にV・ファーレン長崎に加入した笠柳翼は、プロ3年目となる今シーズンに大きな飛躍を遂げた。 1年目の2022シーズンは5月に足根骨(第一楔状骨)の骨折という重傷を負い、リーグ戦の出場はわずか2試合にとどまった。2年目の2023シーズンは序盤戦の活躍で一時はレギュラーに定着したものの、その後序列を下げ、シーズン後半はベンチ外が続いた。結果、19試合出場で2得点2アシストと、消化不良のシーズンとなった。 しかし、プロ3年目の今シーズンは34試合に出場して3得点7アシストと飛躍の年となった。特に3月末のJ2第7節・栃木SC戦からの4試合では1得点2アシストと好調で、4月の明治安田J2リーグの月間ヤングプレーヤー賞を受賞するほどのインパクトを残した。 スタッツで特に目立っているのは、やはり得意のドリブルで、リーグ2位の109回を記録。ボールがまるで足に吸い付いているかのようなタッチと、変幻自在の緩急で左サイドから多くのチャンスを創出し、チームからの信頼も厚い。 第26節の横浜FC戦後は先発メンバーを外れていたが、第34節の大分トリニータ戦では途中出場で後半アディショナルタイムに得点を決め、その後先発の座を取り戻した。 身長175cm、体重63kgとやや細身の笠柳だが、フィジカルは向上している様子がうかがえる。今後はフィニッシュの精度やドリブル突破後のプレーのクオリティをさらに高めていくことで、より大きな舞台での活躍も視野に入ってくるだろう。
FW:河野孝汰(かわの・こうた)
生年月日:2003年8月12日(21歳) 所属クラブ:レノファ山口FC 2024リーグ戦成績:32試合8得点0アシスト レノファ山口FCの生え抜きである河野孝汰は、2019年にトップチームに2種登録され、翌2020年7月のV・ファーレン長崎戦で16歳11カ月17日という若さで初得点を記録し、J2史上最年少得点記録を更新した。 2023シーズンはレギュラーに定着し、リーグ戦34試合で5得点1アシストと安定した活躍を見せると、今シーズンはベテランの山瀬功治とともに主将を務め、チームをけん引するひとりとなった。 開幕戦からキャプテンマークを腕に巻いた河野は、第10節のザスパ群馬戦で2得点を挙げるなど活躍。第23節の鹿児島ユナイテッドFC戦では強烈な左足のミドルシュートを決めてファンを熱狂させた。 この鹿児島戦から8試合で4得点を記録してさらに存在感を高め、7月の明治安田J2リーグの月間ヤングプレーヤー賞も受賞した。 しかし、成長著しい河野に試練が訪れる。9月21日の第32節ジェフユナイテッド市原・千葉戦で負傷し、左膝前十字靭帯断裂、内側側副靭帯損傷、外側半月板断裂という大ケガを負った。クラブの発表によれば、8カ月程度の離脱が見込まれており、長期のリハビリが必要となる。 このため、今オフの移籍は現実的ではないものの、今シーズンの活躍によって多くのクラブからの関心を集めていた若手であることは間違いない。ピッチに戻るその日を、多くのファンが待ち望んでいる。