J1と海外クラブ必見!? J2からステップアップ濃厚な最強の10人。今季印象的な活躍を見せたのは?
MF:保田堅心(やすだ・けんしん)
生年月日:2005年3月5日(19歳) 所属クラブ:大分トリニータ 2024リーグ戦成績:31試合4得点1アシスト 保田堅心は、サガン鳥栖U-15から大分トリニータU-18に進み、2023シーズンにトップチーム昇格を果たした。プロ1年目からレギュラーの座を獲得し、J2で29試合に出場。今シーズンは31試合に出場し、チームの中心選手として存在感を放っている。 保田は、フィジカルの強さが際立つボランチで、前方への推進力が持ち味。自らボールを運び、チーム全体を押し上げるプレーが光る。さらに、右足のキック精度も高く、第26節のロアッソ熊本戦ではCKから直接ゴールを決めた。この得点を含め、今シーズンの4得点のうち3得点がペナルティーエリア外からのシュートだった。 大分は今シーズンのJ2を16位で終えた。ファンにとってタフなシーズンになったが、その中で数少ない希望が保田の存在と言っていい。8月には明治安田Jリーグの月間ヤングプレーヤー賞を受賞しており、その才能は広く認められている。 トップチーム昇格時に182cmと紹介されていた保田は、2024シーズンのデータで185cmとなっており、恵まれたフィジカルはさらに向上中かもしれない。 ロサンゼルスオリンピック(ロサンゼルス五輪)世代の有望株として注目される保田は、将来的にはJリーグの枠に収まらないポテンシャルを秘めている。今後の飛躍に期待が集まる逸材だ。
MF:弓場将輝(ゆみば・まさき)
生年月日:2002年5月13日(22歳) 所属クラブ:大分トリニータ 2024リーグ戦成績:32試合1得点0アシスト 大分トリニータの育成組織からトップチームに昇格した弓場将輝は、2021年にプロデビュー。2022シーズンから出場機会が増え、2023シーズンには不動のレギュラーに定着し、今シーズンはJ2リーグで32試合に出場した。 同じクラブで19歳の保田堅心が推進力を武器とする攻撃型のMFであるのに対し、弓場は守備に強みがあるMFだ。インターセプト数がリーグ全体で2位の14回を記録しているほか、ブロック数84回はチームトップ。また、タックル数とリカバリー数もチーム内で2位の記録を誇り、守備での貢献度が際立っている。 一方、攻撃面では昨シーズンの4得点と比べると、やや物足りなさがある。昨年末のクラブ公式メディアのインタビューでは、2023シーズンに「ゴールとアシストで10本以上」を目標としていたものの、達成できなかったことを悔やんでいた。そして今シーズンは1得点と、更に数字を下げる結果となっている。 しかし、この得点不足はチームの不振も影響しているだろう。大分は2023シーズン、J2で54得点を挙げて9位という最終成績だったが、今シーズンは33得点で16位となっており、ボランチの弓場にとってはゴールを狙うのは難しい状況だった。 弓場は今シーズン初得点を決めた第35節ザスパ群馬戦のあと、クラブ公式サイトで「残留が決まるまではリスクを冒したくないという思いが僕の中にあった。本来はああやって前に前にと行きたいので、前節残留が決まって、少し自分のやりたいことを出していこうと考えた」と語り、チームの状況を踏まえて慎重なプレースタイルを選んでいたことを明かした。