人気FP「利上げ局面で商社株は要注意だ」2025年の株式投資は「やり方を変えなさい」…注目銘柄大公開!
基本は中小より大手企業
――ほかにはどんな会社や業種だと、注意が必要ですか? 金利上昇がマイナスになる典型例は、ビジネスモデル的に借り入れが多い不動産業ですね。また、不動産業が厳しくなるのなら、建設業もその影響を受けやすい業種と言えます。特にマンション建設などに注力する民間からの受託が多い企業は、ひと際厳しくなるかと。 ただ、台湾の半導体企業TSMC などの日本進出がプラスに働く建設業もあるので銘柄選択はひと筋縄ではいかないですが……。あと、東証グロース市場に上場する中小型株にも金利の上昇は逆風になります。 ――そうなんですか? 中小型株は〝大化け〞する期待があるので、僕も買っているんですが……。 たしかに時価総額が小さい中小型株は、株価が10倍以上になる「テンバガー」候補がプライム市場より多いと考えられていますね。 ただ、値動きが激しいので銘柄選択に自信がある人以外は金利上昇局面では近づかないほうが賢明と言えます。中小型株は財務基盤が弱い銘柄が多いため、金利上昇の影響が業績にマイナスになる割合が高いとも言われているのです。株価上昇に圧力がかかる金利上昇局面では、投資対象はプライム市場、スタンダード市場に上場する銘柄から選ぶべきでしょう。 ――なるほど、「君子危うきに近寄らず」ですね……。 一方で、金利上昇がプラスになる業種の代表格は銀行、保険などの金融業界です。金利が上昇することで利ザヤが改善して収益増が見込めるからです。安定を考慮すればメガバンク株、高配当を考えれば大手損保株などが候補になります。 ただ、株式投資は企業の「成長を買う」、あるいは「変化を買う」と考えれば、地方銀行も候補になるでしょう。地方銀行は一向に低PBR(株価が1株当たり純資産の何倍かを示す指標。1倍以下だと企業の資産価値よりも低いとされる)が改まらない企業の代表ですが、株主還元を積極化させているほか、政策保有株の売却に踏み込むと表明している銀行もあり、まさに今、企業として変化を遂げている最中です。
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