最新エッセイ集も売行き好調! ハライチ岩井さんに聞く、食べることへのこだわりと向き合い方【前編】
●最新エッセイ集『この平坦な道を僕はまっすぐ歩けない』発売! 岩井さんのこだわりのモノや食についてのアレコレを聞いてみました。
お笑い芸人ハライチのボケ担当の岩井勇気さん。先に世に出たのは澤部さんでしたが、ラジオのセンスを感じる発言やネタ、バラエティ番組のゴッドタンでは「腐り芸」を確立、コアなファンを獲得しているのは周知の通り。 夕日に映える岩井勇気さんの画像を見る その人気を裏付けるように、『小説新潮』、『BookBang』の連載エッセイが2019年に発売。『僕の人生には事件が起きない』(2019年新潮社)、『どうやら僕の日常生活はまちがっている』(2021年、新潮社)に続き、今回『この平坦な道を僕はまっすぐ歩けない』(2024年7月31日、新潮社)を発売。累計20万部を突破するベストセラーとなっています。 そんな岩井さんに、世の中の気になること&食べることへの向き合い方について伺いました。
僕を知らない人が初めて読んでも楽しめるように注意してます
――岩井さんのエッセイ第3弾、発売おめでとうございます。前作、前々作とベストセラーになっていますが、ご感想をお願いします。 ある程度テレビ出ていたらこれくらいは売れるんだろうなって軽く考えてたんですが、どうやら周りの芸能人はみんなそこまで売れてないみたいですね。なので、もしかしたら面白いのかもしれないって思ってます。 ――エッセイでは、旅行、食、買い物など日々の生活の中の、人が見過ごしそうな細かいことを取り上げて、岩井さんらしい鋭い視点で追求されています。これはもともとの岩井さんの性格なんでしょうか? あるいは常にネタを探しているからでしょうか? 探しているわけじゃないんですけど、なんか細かいことが気になっちゃう性格なんですよね。「これはおかしいだろう」と思いながら生きてるというか。他の人といる時に、意外と誰も気づいてなくて、俺だけが思ってるなってことが多々あって。例えばレストランで食事中に、さっきからこの皿、ずっとテーブルに置きっぱなしなのに、なんで店員さんはいつまでも持っていかないのかな、と俺だけが気になっていたり。 そういう場面に出くわすたびに思うのは、「細かくないヤツから搾取してるヤツがいる」ということです。それに腹が立つんですよね。俺みたいに割と気づくタイプには負担をかけてるし、気づかない人間からは搾取してるわけじゃないですか。そういうのがラジオやエッセイのネタになるんですよね。「俺はそうはいかないぞ」って(笑)