ポケットが「8つ」も付いたジャケットが即日完売 隠れオタクな開発者が「取り出しやすさ」にこだわったワケ
「ビジネスでも使えそう」の声
約1年半をかけて開発したジャケットを公式Xで紹介したところ、1万6000件以上の「いいね」(10月31日時点)を獲得するなど反響を呼んだ。水谷氏によると、ポケットが多いことへのコメントが一番多かった他、「飛行機の緊急脱出時にもいいのではないか」「ビジネスシーンでも着れそう」という声も聞かれたという。 水谷氏によるとビジネスシーンでの着用も想定しており、開発時には名刺入れやスマートフォン、メモ帳、ペンなどを収納できるか確認したという。「弊社では他にもポケットが多い商品を展開していますが、カジュアルなアイテムが大半です。そのため、今回のようなオフィス仕様の商品に注目が集まったのだと思います」(水谷氏) ニッセンはこれまでも「多ポケットマウンテンパーカーコート(ハンズフリー)」などポケットが多い商品を開発してきた。冬物アウターの商品企画を検討していた時、「スマートフォンによる電子決済の利用が増えた」「外出時に荷物を持ち歩かない人が多い」といったことを当時の担当者が感じたという。そこで、もっと身軽に外出することができないかと思い、商品化に至ったそうだ。 もともとニッセンでは、メンズ商品で「カバン要らず」というポケットが多い商品をシリーズ展開しており、開発ノウハウは社内にあった。「しかし、レディースファッションで展開するためには、着用している姿がイマイチでは『着てみよう』と思っていただけません」(水谷氏)。そのため、開発時には、「ポケットに物を入れないで着用しても、おしゃれに見える」ことを意識しているそうだ。 今回話題となったジャケットは、ネイビー1色のみの展開だった。消費者からはサイズや色展開についての要望が多数寄せられているといい、開発を進めているという。並行して、ジャケットにとどまらずセットアップでの展開といった要望もあったそうで、パンツやスカートなど他アイテムとの展開も検討中だ。
ITmedia ビジネスオンライン