4月で真夏日…今年は「かつてない危険な暑さ」に? 熱中症“特別”警戒アラート始まる 出された場合は?【#みんなのギモン】
■暑さ指数「31」の危険度は?
森圭介アナウンサー 「熱中症警戒アラートは今までもありました。『特別』と入ったものができたということで、それだけ危険度が上がったと考えていいんですか?」 小野解説委員 「そうです。どれくらい危険なのかについて考えます。危険度がどうやって分かるのか。全国の複数の箇所に置かれた装置を使い、気温や湿度、日差しや地面などからの熱、風を計測し、そこから暑さの指数を計算します。これが熱中症の危険度になります」 桐谷キャスター 「熱中症の危険度を判断するのに気温をすごく重視していたんですけど、それだけでは不十分ということなんですね」 小野解説委員 「そうですね。他の要素も見て総合的に、ということになります。暑さ指数は25以上で積極的に休憩をとる、28以上で激しい運動は中止、31以上になると危険とされて運動は原則中止と、呼びかけられてきました。暑さ指数31とは、どれだけ危険なのでしょうか?」
■「暑さ指数」と救急搬送者数の関係は
小野解説委員 「横軸が暑さ指数、縦軸が人口10万人あたり1日に何人が熱中症で救急搬送されたかを示すグラフで見てみます。環境省の熱中症環境保健マニュアルによるもので、2008年~2021年の東京都、愛知県、大阪府、福岡県のデータがあります」 「縦軸が1.0なら、東京では1日140人ほどが搬送されたことを表しています」 「いずれの都府県も暑さ指数が大きくなると、救急搬送される人の数も増えています。31を超えると搬送者数はぐんと増え、33以上になると危険度がさらに高まり、熱中症警戒アラートが出されます。去年は北海道から沖縄まですべての地域で出されました」
■警戒アラートと特別アラートの違いは
小野解説委員 「警戒アラートと特別警戒アラートの違いは何でしょうか。熱中症警戒アラートは、例えば埼玉県なら暑さ指数を測る地点が8か所あり、そのうち1か所でも指数の予測が33以上になれば、埼玉県全体にアラートが出ます」 「特別警戒アラートの場合は、都道府県内のすべての観測地点で判断します。埼玉県なら8つの地点全部で予測が35以上になるとアラートが出されます。こういったことは今まで起きたことはありませんが、今年は起こり得るといいます」 「その際には、『広い範囲で過去に例のない危険な暑さになり、人の健康に重大な被害が生じる恐れがある状況』だとして、前の日のうちに警戒を呼びかけるといいます」