N党党首・立花孝志氏 国政復帰の野望 反・斎藤元彦氏の“22市長の1人”が現職…南あわじ市長選出馬へ
兵庫県知事選で再選を果たした斎藤元彦前知事(47)は当選から一夜明けた18日、神戸市内の選挙事務所で取材に応じ「県議会と県職員の皆さんとの関係をもう一度前に進めていくことが大事」と告発文書問題などで停滞する県政運営について語った。 25日に県議会による調査特別委員会(百条委員会)で自身への尋問も再開されるが、告発文書問題への対応について「県としての対応は適切かつ法的にも問題はなかった」と改めて主張した。 再選をアシストしたのは政治団体「NHKから国民を守る党」の党首・立花孝志氏(57)。自身も出馬しながら当選は目標とせず、勝手連的な支援で斎藤氏への投票を訴えた。立花氏との連携については「今のところない」と否定した。 ただ、存在感を増した立花氏は18日、早速自身のSNSで来年1月26日投開票となる兵庫県南あわじ市長選への出馬を表明。「私、自らが立候補します。言う以上は先頭切って行くのは僕でしょう」と鼻息荒く宣言した。立花氏が小中学生の頃、祖父が淡路島に住んでおり、何度も訪れたゆかりの場所だ。 南あわじ市長選で3選を目指す守本憲弘市長(63)は、今回の県知事選で斎藤氏を批判し、前尼崎市長の稲村和美氏(52)支持を表明した22市長のうちの一人。過去2度の選挙はいずれも無投票で当選。立花氏は地域政党「真実正義党」を結成して反斎藤の旗を掲げた22市長に刺客を送り込むと予告しており、南あわじ市長選は第1弾となる。 県内では来夏までに、反斎藤派が市長を務める宝塚市、伊丹市などで任期満了に伴う市長、市議選が予定されている。立花氏は今後、市議会も含めた候補者の擁立を進めていくが、その裏には斎藤人気に便乗する形で県内のN党の知名度を上げ、来夏の参院選で議席を獲得したいとの狙いがある。 知事選では反斎藤派が市長を務める22市のうち、南あわじ市を含む18市で斎藤氏の得票が稲村氏を上回った。立花氏は17日のネット番組で「50万票」という具体的な目標を口にした。ガーシーこと東谷義和氏(53)を擁立して1議席を獲得した2022年7月の参院選比例代表では、約5万8000票にとどまった兵庫県を大票田にしたい考え。「真実正義党!出陣です!」と怪気炎を上げた。