トータルの最高出力はなんと1015馬力! ランボルギーニの新モデル「レヴエルト」の走行性能は「すごい!」のひと言
眼がくらむような加速感
操縦すると、期待どおり、眼がくらむような加速感。ハンドルスポークに設けられたドライブモードセレクターで、「チッタ(シティ)」はバッテリー駆動モード、その次の「ストラーダ(ストリート)」ではエンジン始動、さらにスポーティに走るための「スポルト」、その上に「コルサ(レース)」と切り替えていくと、キャラクターがどんどん変わってたいへん楽しい。 さらに今回のサーキット試乗では「使わないで」とクギをさされたESC(スタビリティコントロール)をオフにするサーキット用モードの設定もあります。ランボルギーニは常にサーキットでのパフォーマンスも念頭においているのです。 走らせていて感心するのは、パフォーマンスがひとつ上のステージへと移行するのに、ドライバーがそれとわかるような敷居みたいなものが設けられているように感じられることです。 たとえば、アクセルペダル。床まですっと踏めるのでなく、踏み込んでいくと重さを感じられるところがあります。そこから力を入れてさらに踏むと、もう一段強い加速感が味わえます。どんっと速度が上がります。私は「スターウォーズ」で宇宙船がハイパードライブのスイッチを入れた場面を思い出しました。 空力ボディや、今回専用で装着されたタイヤ「ポテンザ・スポーツ」など、すべてがうまくシンクロした結果でしょうが、富士スピードウェイで最終コーナーから立ち上がり、ホームストレッチで思いきり加速を試してみたところ、あっといまに速度計の針は時速300kmの手前まで。 先行車に追突するんじゃないかって私は怖くなり、そこでブレーキング。こちらも超がつくぐらい強力で、安心してスピードが楽しめます。クルマで速度を楽しむには、効きのよいブレーキがなにより重要なのです。
デジタル技術をふんだんに採用したインテリア
インテリア装備も、レヴエルトは従来と一線を画しています。デジタル技術がふんだんに採用され、物理的なスイッチが減りました。モニター内で多くをコントロールできます。加えて、助手席用のモニタースクリーンも設けられました。ここで自分だけのコンテンツが楽しめます。 世の中にはスポーツカーとGTという2種類があります。レヴエルトは、どちらも上手の要素にも上手に目配りされている印象で、1台でさまざまな楽しみが味わえそうです。 【Specifications】 Lamborghini Revuelt 全長×全幅×全長:4947×2033×1160mm ホイールベース:2779mm 車重:1772kg エンジン:6498.5ccV型12気筒エンジン+プラグインハイブリッド 電気モーター:前2基 駆動:全輪駆動 変速機:8段ツインクラッチ変速機 トータル最高出力:746kW 最大トルク:725Nm 0-100kph加速:2.5秒 価格:6600万円
<文/小川フミオ、写真/ランボルギーニ>