「若い頃は流行に流されたけど..….」奥田民生が辿り着いた“本当の自分のスタイル”
「王道から少し外れる魅力」⺠生が語る“ひねり”の重要性
⺠生は常に「少し変わった要素」を音楽に取り入れることを意識してきた。 「俺たちの音楽って、王道から少し外れたところにある方が面白いと思うんだよね。大きく外れると聴かれなくなるけど、ほんの少しひねりを加えることで、人を引き付けるポイントが生まれるんだ」。 その代表例として彼が挙げるのはビートルズだ。 「ビートルズなんか、今では超ポピュラーだけど、よく聴くとサウンドエフェクトや構成が実験的で独創的なんだよ。それが多くの人を引き込んでいるんじゃないかと思う」。 ⺠生自身も、その「ひねり」を意識して音楽を作り続けている。 「何百万人が『これがいい!』って言う音楽よりも、1000人くらいが『これいいね』って思う方が俺的にはグッとくるんだよね。でも、30人だと少なすぎて伝わりづらい。だから、そのちょうどいいバランスを意識してるんだ」。
「40代は再起動の時期」自分を見つめ直し、新たな挑戦へ
40代に差し掛かると、⺠生は「再起動」の時期を迎える。彼にとって、この時期は過去の自分を見つめ直しながら、次のステップへ進む準備の時期だった。 「30代でいろいろやり尽くして、そろそろ次のステージに行きたいと思ってさ。30代の自分を振り返って、『もっと良いものが作れるんじゃないか』っていう楽しさが40代にはあったね」。
そして、この「再起動」の時期に、大きな出来事があった。それが、ユニコーンの再始動だ。 「30代の頃には全然考えられなかったことなんだけど、40代になって、『今ならできる』って確信があったんだよね。過去を振り返りつつも、新しい自分を見つけて進化させる。40代っていうのは、そういう時期だったな」。 再始動は、ただ過去の栄光に戻るためではなく、過去の経験を基に新たなユニコーンを創り上げるための決断だった。⺠生にとって、過去を大切にしながらも常に前に進み続けることが、40代の醍醐味であり、新しい可能性を探る源だった。