「調布駅」は、特撮ファンにとってガチの「聖地」だった。『ゲゲゲ』と商業施設にあふれた住みよい街
◆特撮ファンにとっても、調布は「聖地」
また、調布の街中や建物には「鬼太郎」だけでなく、「映画」「怪獣」に関するアイコンや展示もあちこちで見かけられます。まず目が行くのは調布駅改札内の通路壁面。先述の角川大映スタジオで過去に撮影した特撮映画に登場する「ガメラ」「大魔神」などのシルエットが並べられています。 「ガメラ」と言えば一時期は東宝の「ゴジラ」と双璧をなすほどの人気だった大怪獣! 特に1995年~1999年の「平成ガメラ三部作」は現在でも語り草になるほどの傑作群であり、その圧倒的な映像美やリアルな臨場感が膨大なファンやフォロアーを生み出しました。怪獣ファンや特撮ファンにとっても、調布はいわゆる「聖地」なのです。 その「平成ガメラ」1作目のデザインに準拠したガメラの銅像が2024年4月、調布市役所の裏手にある「市立タコ公園」に設置されています。ガメラファンはこちらも探してみてはいかがでしょうか。「タコ」公園という名称は園内の大きなタコ型遊具に由来しています。この遊具もまた怪獣のような存在感がたっぷり。これが巨大化して街を壊しながらガメラと一線交え……なんて様子も目に浮かびそうですね! なお、タコ公園には「映画のまち調布」の応援キャラクターという怪獣「ガチョラ」のアートやモニュメントもあちこちに置かれていました。名前はガメラの「ガ」、調布の「チョ」、ラジオの「ラ」とのこと。また、公園内には映画作りに関する大きな展示看板も設けられています。読みやすい漫画形式で、ガチョラ君とともに大人でも子どもでも映画作りの流れをイメージできるようになっています。 しかも、実はあの2023年公開「ゴジラ-1.0」のVFXを手掛けた「スタジオ白組」も調布市内の企業! 第96回アカデミー賞での視覚効果賞を受賞した傑作が調布で作られたことも驚きですが、ゴジラ&ガメラという日本を代表する二大怪獣に調布が深く関わっているのもビックリですね。
◆調布はゲゲゲの元気で住みよい街
調布駅周辺は再開発によって商業施設が充実しており、家賃相場も比較的リーズナブルと、住環境が極めて良好! 加えて、「ガメラ」などの映画文化や「鬼太郎」などの漫画文化とも関連が深く、数多くの注目点があるカルチャータウンとも言えるでしょう。調布に腰を据えれば、ゲゲゲの森の妖怪たちのようにマイペースなライフスタイルも実現できるかも? この記事の筆者:デヤブロウ プロフィール 都内在住の街歩きライター。Yahooエキスパートとして台東区の地域情報を発信するほか、「macaroni」など複数メディアで執筆を行う。飲食店、博物館、銭湯巡り、寺社探訪を中心に地域情報を発信中。東京シティガイド検定を取得済み。
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