「調布駅」は、特撮ファンにとってガチの「聖地」だった。『ゲゲゲ』と商業施設にあふれた住みよい街
◆『ゲゲゲの鬼太郎』のオブジェも!
一方、昼間に行くなら駅からほぼ真北の「天神通り商店街」が良さそうです。この商店街は調布駅から駅北側の「布多天(ふだてん)神社」までをつなぐ参道の一部で、小ぎれいに整えられた短い通り道になっています。ここは平日昼でも他商店街より人通りも多く、商店街に入ると『ゲゲゲの鬼太郎』に出てくるコミカルな妖怪たちのオブジェがお出迎え! どこに何の妖怪が隠れているか探してみたくなりますね。 また、商店街の中には「鬼太郎」関連のショップ・カフェ・ギャラリーを備えたファン必見のスポット「鬼太郎茶屋」も2024年11月20日にオープンしました! 現在は映画「鬼太郎誕生 ゲゲゲの謎」のヒットなどもあって鬼太郎ファンが増加中。こちらの商店街にも新しい人の流れが増えそうです。
◆調布巡りで水木しげる&「鬼太郎」ワールドに触れる
天神通り商店街の先にある「布多天(ふだてん)神社」は調布町の総鎮守であり、境内は緑に包まれ、静かで落ち着いた雰囲気。調布を代表するパワースポットとしても有名です。境内には2021年に倒壊してしまった旧御神木(樹齢500年!)の切り株と、新しい御神木の育成や境内緑化に関する案内看板もありました。神社内あちこちで樹木への深い敬意と愛情が見られるのも、布多天神社の特徴です。 また、敷地内にある雑木林(鎮守の森)は、「ゲゲゲ」作中で鬼太郎たちが暮らしているゲゲゲの森のモデルだそうです。水木しげる先生も、布多天神社の森が物静かに、時にはざわざわとうごめく様子から、「森の中に妖怪たちがいて、朝は寝床でぐーぐーと寝ていて、夜は墓場に集まって運動会を……」と想像力を働かせていたのかもしれませんね。 駅の南側、調布市役所の隣にある「調布市文化会館 たづくり」の図書館には、水木しげる先生作の漫画も数多く収蔵されています。鬼太郎シリーズや『悪魔くん』などのほか、水木先生の苛烈な戦争体験に基づく『コミック昭和史』『総員玉砕せよ!』などの著作も読めるので、水木しげるファンならここも訪れる価値あり! 施設の1階にはカフェや展示ギャラリーのほか、水木しげる先生の著作や人生に関する「ゲゲゲギャラリー」も設置されています。また、「トリエ京王調布」C館横の「てつみち」から先、京王線沿いに西方向へしばらく歩いたところの「鬼太郎ひろば」にも、「やまびこ」「ぬらりひょん」など妖怪が多く潜伏しています。鬼太郎ハウスの滑り台、ぬりかべ型のミニボルダリング、一反もめん型の長~い遊具なども。ここの公園は妖怪づくしです。 京王線が地下から地上へ出るところを間近に見られる展望ベンチもあり、妖怪だけでなく電車も見物可能。電車という日常の象徴と、妖怪という非日常の象徴がけんかすることなく共存しています。こういう広場も地味ながら「調布らしさ」がよく表れたスポットと呼べそうですね。