本当に役立つ「熱中症対策グッズ」を準備しよう!キーワードは「身体冷却」
⚫︎3.「アイススラリー」を飲む 体の内側から冷やすなら「アイススラリー」を飲むのがおすすめ。「アイススラリー」は、液体に微細な氷の粒がまざった飲みもので、2010年ごろから海外で注目されはじめたそうです。 「スポーツ飲料のように糖質や電解質が氷に含まれていて、少しドロッとしています。水分・糖質・電解質が補給でき、冷たい水よりも効率的に体を冷やせるという実験結果もあります」 また、揉みながら飲むことで、アイスバスのように手の血管を冷やしてくれるというメリットも。 注意すべきは、溶けて液体になると冷却効果は期待できないという点です。 「通常よりも結晶が微細な氷入りの飲みものだから、体の内部を効率よく短時間で冷却できるといわれています。だから溶けてはだめ。長時間持ち歩く場合は、機能性の高い魔法瓶を活用するのがおすすめです」 さらに、国立スポーツ科学センターが推奨するには、アイススラリーの摂取量は、体重1kgあたりで約7g程度。実際には成人でも一度に100g前後が現実的な量とのこと。 「一度にたくさん摂ると胃腸に負担がかかり、深部体温も下がりすぎるので、運動前や休憩中に、少しずつこまめに摂取してください」 熱中症予防や熱中症対策として、経口補水液を飲む方もいます。アイススラリーの代わりに経口補水液を摂るのは正しいのでしょうか? 「経口補水液は、スポーツドリンクの3倍ほど塩分濃度が高い。ひどく脱水したり、あまり水分が摂れないゲリのような場合に飲む、点滴のようなものです。これから活動する人が脱水予防のため飲んだり、スポーツドリンク代わりにゴクゴク飲むのは避けましょう。ひどい脱水が起こっていないと、しょっぱいと感じるはず。かえって喉が渇いてしまいますよ。 喉を潤す場合は真水でOK。運動の時間が長い、体重が減るなどの脱水症状が見られたら、糖分と電解質も補えるスポーツドリンクを飲み、身体冷却をする場合はアイススラリーが有効です」 【つくり方】自家製アイススラリー ウェブサイトなどでも購入できますが、自宅にミキサーがあれば「アイスラリー」に近いものをつくることもできるそうです。 「製氷容器で凍らせたスポーツ飲料の氷と、スポーツ飲料を、3対1の割合でミキサーにかけてください。氷だけだとしゃりしゃり感が強いので、スポーツ飲料をまぜましょう」