有名企業がこぞって取り入れる、「問題を発見する」ための技術がやっぱりスゴかった
ステップ1 ピースを集める
ステップ1では「ピースを集める」ことを行ないます。 ピースとは、言葉で書かれた頭の中の一つひとつの情報のカケラのことです。カケラだから「ピース」と呼びます。問題発見のはじめの一歩は、テーマを持ち、「頭の中のモヤモヤや考えているアレコレを一つずつ紙に書き出していく」という作業です。料理にたとえると「素材を集める」段階と言えます。 頭の中にあるモヤモヤやアレコレは、そのままの状態では頭の中にしかありません。当たり前のことではありますが、誰にも見えません。だからこそ、まずは見える状態にしていきます。 頭の中の思いは主観(しかも、あやふやでとらえどころのない状態)ですが、文字化されることで、自分の思考を客観視できるようになります。 30個ほど紙に書き出して、ピースを集めてみてください。
ステップ2 ピースをチェックする
ステップ2は、ピースをチェックし、そしてわかりやすく誤解のない文章に整える作業をします。 具体的には、書き出したピースを1枚ずつ読みながら確認し、修正をしながらピースの質を上げていきます。 ステップ1は、料理にたとえると素材を集める段階でした。ステップ2は、集めた素材の下ごしらえをする段階です。 たとえば野菜を使うメニューの場合、まずは皮をむき、種や傷んだところを除き、メニューにふさわしい形に切り揃えていきますが、まさにそのイメージです。 チンジャオロースをご存じだと思います。豚肉、タケノコ、ピーマンなどが同じ大きさ、形に切り揃えられていますよね。もしも、それらが大きさも形もバラバラだとしたらどうでしょうか。きっと調味料のからみ方や火の通り具合を損ね、出来上がりに大きく影響するでしょう。また、本来取り除くべき皮や傷んでいる部分がそのまま混ざっていたら、やはり味を損ねてしまいます。 このあとのステップ3では、書いたピースのグループ化を行ないますが、実はこのグルーピングの出来を大きく左右するのが、ピースの質なのです。 ピースの質を上げるルールがあります。このルールに従ってピースを修正していきます。 【ルール1】 ワンメッセージで書く 【ルール2】 40文字以内で書く 【ルール3】 主語を書く 【ルール4】 体言止めにしない 【ルール5】 「〇〇(な)ので」「〇〇(だ)から」「〇〇(の)ため」という文章はNG このルールを意識しながら、ピースを修正していきます。 ここで、ピースの修正の例をご紹介しておきます。参考にしてみてください。