五輪選手へのSNS誹謗中傷問題が国際化…体操金メダル橋本への“攻撃”をCNNが報道し英国は被害選手のサポートシステム構築に動く
もう五輪選手に対するSNSを使った誹謗中傷は、放置しておけないほどの国際問題化しており、英国では英国アスリート委員会がネット上の誹謗中傷の被害に遭った選手をサポートするシステムを作ったという。スカイスポーツによると、選手にホットラインサービスが提供されており、心理学やメンタルヘルスの専門家のサポートを受けられ、「専門家が昼夜を問わず対応するホットラインは英国選手団の計画と連動したものだ」という。 英国アスリート委員会のビッキー・アガー氏は「多くのエリートスポーツ選手にとって、SNSがスポーツの暗部を象徴するものになっている」とコメント。 これらのサポートも踏まえて英国のホッケー女子チームは、チームとして大会期間中のSNS使用ルールを作った。 「チームはSNSの長所と短所を積極的に話し合った結果、最初の試合の48時間前には全員がSNSをオフにし大会期間中はオフにすることにした」という。 SNSは、国境を越えてファンやアスリートと双方向に交流ができるメリットがある一方で、結果を逆恨みした国内外のファンから攻撃される被害にもある危険性があり、その負の部分が今大会ではクローズアップされている。国際オリンピック委員会(IOC)も、「中傷は受け入れられるものではなくサポート体制を作る」としているが、具体的な解決策は出ていない。卓球の水谷はツイッターにて「あまりにも悪質な誹謗中傷は全てスクショしていますし、関係各所に連絡を行い然るべき措置を取ります」と投稿。法的手段に打ってでることも示唆したが、アスリートに競技以外の部分で、ここまでの負担を負わせるのは酷だ。SNSの誹謗中傷問題は、スポーツ界に限らず大きな社会問題となっている。東京五輪で改めて数々のケースや問題点が浮き彫りになったが、法の整備も含め早急に対応が必要だろう。