五輪選手へのSNS誹謗中傷問題が国際化…体操金メダル橋本への“攻撃”をCNNが報道し英国は被害選手のサポートシステム構築に動く
実力を兼ね備えた美人アスリートとして人気のあったエアライフルのワン・ルーヨウ(23、中国)が決勝に進むことができずインターネット上で罵倒されたことを7月27日付でサウス・チャイナ・モーニング・ポストが伝えている。記事によるとインターネット上で侮辱的な投稿があり、中国当局が33のアカウントを停止する措置を取ったという。王はメダル候補に挙げられていたが10メートルのエアライフルで予選18位に終わっていた。 競技後に黒いパジャマのようなものを着たセルフィーを投稿し、「みなさん、ごめんなさい。私はおじけづいていたことを認めます」とメッセージをつけた。これに対して「なぜ失敗を反省していないのか」「何のためにこのセルフィーを投稿しているのか」「時間をかけてその失敗について考えていないくせに、こんなセルフィーを投稿するのは有名になりたいからだろう」などの書き込みがあったという。 しかし、記事では誹謗中傷をするユーザーよりも、彼女を守ろうとするユーザーが多かったことも伝えている。 「批判が激しかった分、彼女を擁護する人も多かった」とし、「『王は今もすばらしい浙江省の女性だ』というハッシュタグは4億8000万回のビューと、10万個のコメントがついた」とレポートしている。 SNS上の誹謗中傷は特定の国のユーザーの問題だけでなく、ベトナムや英国でも同じような問題が報道されている。 7月30日付のハノイ発のベトナムニュースでは「ネット上の侮辱にもめげず五輪選手がベトナムに帰国」と報じた。記事によると重量挙げ女子のティダエン・ホワンが、メダルを逃したチームメートへの「米の無駄、お金の無駄」、「とても恥ずかしい、とても恥だ」などの誹謗中傷に耐えかねて「『負けた時に味方してくれないのなら、成功したときにも応援しないで』とエレガントな返答をした」という。 記事では「数人のネットユーザーが五輪選手を侮辱的な言葉で攻撃した後のホワン選手の反論は多くの支持を得た」と、選手側を擁護する声が多数上がったことを伝えている。